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サプリメントにデメリットはあるの?飲み過ぎには注意!
サプリメントには手軽に栄養素を摂取できるなどのメリットがありますが、当然デメリットや気を付けるべき注意点もあります。
まず、サプリメントは医薬品と比べると効果が緩やかです。副作用が少ないというメリットとも言えますが、その分短期間での効果はあまり期待できず、長期間の服用が前提になります。
また、補助的に飲用するものであるため、用法や摂取量などは人それぞれ異なり、表記も目安で、正しい摂取方法が分かりにくい点もあります。
これらデメリットにより、サプリメントを安易に捉えている人も少なくありません。
サプリメントには様々な栄養素が含まれているものが多く、異なるサプリメントでも成分が重複してしまうケースがあり、知らず知らずに過剰摂取している場合もあります。
サプリメントは、ヒトの身体に良くも悪くも影響を及ぼします。異常があれば中止や医師・薬剤師への相談など対処が必要です。
サプリメントごとの副作用について解説!
サプリメントで摂取する成分は、食事など普段の生活でも摂取している栄養素が多いため、過剰摂取による副作用が起こりえます。
ビタミン類の過剰摂取により起こりうる副作用
脂溶性ビタミン、水溶性ビタミンに分類して副作用を解説します。
脂溶性ビタミン(A・D・E・K)
脂溶性ビタミンは吸収されやすく、また尿中に排出されにくく体内に蓄積しやすい性質を持っています。そのため副作用は起こりやすくなります。
ビタミンAは皮膚の乾燥・発疹、手足のむくみ、頭痛、吐き気、脱毛など、ビタミンDは食欲不振、吐き気、関節痛、体重減少など、ビタミンEは頭痛、吐き気、疲労感など、ビタミンKは貧血や黄っ疸などの危険があります。
水溶性ビタミン
水溶性ビタミンは尿中に排出されやすいため副作用は少ないですが、一部報告されているものがあります。
ビタミンB6は神経異常、皮膚の紅潮など、葉酸は不眠症、食欲不振など、ビタミンCは尿路結石の危険が報告されていますが、いずれもかなりの過剰摂取をした場合になります。
葉酸サプリメントのおすすめ3選!効果や比較する方法は?ミネラル類の過剰摂取により起こりえる副作用
現代人はミネラル不足のほうが問題になっています。過剰摂取はサプリメント摂取によるものがほとんどで、また薬剤との相互作用も多いことから注意が必要な成分です。
マグネシウム
吐き気、立ちくらみ、倦怠感、下痢といった症状を起こすことがあります。高マグネシウム血症と呼ばれる症状で、腎機能が低下している人に起こりやすくなります。
カルシウム
便秘、下痢、頻尿、口の渇き、吐き気、といった症状を起こすことがあります。高カルシウム血症と呼ばれる症状で、進行し重篤化すると不整脈、眠気、うつ症状などを引き起こすことがあります。
カリウム
手足のむくみ・腫れ、吐き気といった症状を起こすことがあります。高カリウム血症と呼ばれる症状は、進行し重篤化すると不整脈、頻脈などを引き起こします。
亜鉛
吐き気、下痢、低血圧といった症状を起こすことがあります。亜鉛の中毒症状によるもので、腎機能障害に至る場合もあります。また、過剰摂取が慢性的に続いた場合、本来改善しうる味覚障害、性機能障害、脂質異常症などを発症・悪化させてしまう恐れもあります。
亜鉛サプリメントのおすすめ5選!その効果とは?ヘム鉄
便の黒ずみ、便秘、下痢、吐き気といった症状を起こすことがあります。慢性的な過剰摂取は、鉄が内臓や皮膚に付着し、肝機能障害、色素沈着などの恐れもあります。
脂肪酸の過剰摂取により起こりえる副作用
脂肪酸であるEPA、DHAも過剰摂取には注意が必要です。
EPA、DHA
胃もたれ、吐き気、下痢など消化器症状を引き起こすがあります。また血液サラサラ成分であるため、過剰摂取による鼻血などの出血傾向も起こることがあります。血液凝固防止薬との併用は注意が必要です。
その他サプリメント・栄養素の過剰摂取により起こりえる副作用
その他サプリメントで摂取することが人気の成分のうち、過剰摂取に特に周囲したい成分について解説します。
ポリフェノール
胃もたれ、吐き気などの消化器症状が最も多い症状です。過剰摂取により中毒を起こす危険もあり、その場合腎機能障害、ホルモンバランスの乱れなどを引き起こす恐れがあります。
コラーゲン
胃もたれ、吐き気などの消化器症状が最も多い症状です。ニキビや肌荒れ防止に服用しますが、それらの原因にもなりかねてしまいます。
プエラリア
頭痛、吐き気、動悸、貧血、倦怠感、、生理不順などを引き起こすことがあります。植物性エストロゲンの過剰摂取による女性ホルモンの乱れが原因で、同効果のサプリメントとの併用や生理中の飲用時などに起こりやすい症状です。
ユーグレナ
これまでに大きな副作用は報告されていません。しかし、本来の水分油分の吸収促進効果・デトックス効果などが過剰に起こった場合、便秘や下痢といった症状を引き起こすことも考えられます。
プラセンタ
吐き気、便秘、生理不順、出血傾向などを引き起こすことがあります。また、痒みや皮膚疾患などのアレルギー反応を起こした事例もあり、アナフィラキシーショックなどの危険もあります。
サプリメントを上手に活用しましょう!
栄養摂取の基本は食事ですが、食事だけでは栄養のバランスが偏ることもあり、また摂りたい栄養素だけを摂取することは不可能です。
サプリメントは、摂りたい栄養素を摂りたい量だけピンポイントに摂取できるという大きな特徴があります。食事での不足を補ったり、加えたりすることができ、栄養素をコントロールできるメリットがあります。
しかし、サプリメントの成分・効果・飲み方の理解はもちろん、自分の栄養状況や足りない栄養素などの把握をしたうえで活かせるメリットであり、食生活や生活習慣などを見直す必要もあります。
サプリメントの役割を理解し、上手に活用することが大切です。