ヘム鉄サプリメントおすすめ5選!便秘への効果、吐き気などの副作用は?

そもそもヘム鉄とは?鉄欠乏性貧血に効果あり?

ヘム鉄とは簡単に言うと「動物性の食品に含まれる、人間の体内で活用されやすい鉄」のことです。植物や穀物に含まれる非ヘム鉄に比べて体内に吸収されやすいという特徴があります。

鉄は体内では酸素を運搬するという重要な役目を持っており、不足すると酸素を運搬するヘモグロビンという成分が役目を果たせず、全身にめぐる酸素の量が減ることで鉄欠乏性貧血が起こります。

そのため鉄を補うことで、鉄欠乏性貧血を改善し、息切れや体のだるさ、疲労感の改善に効果があるとされています。

どっちを選ぶべき?非ヘム鉄・ヘム鉄、天然・合成の違いを解説!

サプリメントの中から選ぶ場合は、ヘム鉄のサプリメントがおすすめです。

非ヘム鉄に比べると約5倍ほど吸収率が良いほか、胃を痛めにくく、ヘム鉄分解酵素であるヘムオキシゲナーゼの働きにより吸収量が自動的に調整されるからです。

天然と合成はどう違う?

天然の鉄の場合、たとえば豚のヘモグロビンを酵素分解して取り出したヘム鉄が用いられています。

吸収率がよく、過剰摂取になりにくい一方で、価格が高かったり、臭いがあったり、育成環境によっては鉄の含有量が異なる場合があります。

一方で定期的な摂取が必要な医薬品では、非ヘム鉄のように無機鉄(合成)の鉄が用いられます。

含有量が明確で風味などの問題も無く、価格もお得なものの、吸収率の低さや変質しやすさが欠点です。

そのため双方を配合しているサプリメントもあります。

ヘム鉄が豊富な食品を紹介!肉と魚どっちから摂取するべき?

ヘム鉄が豊富な食品には、アサリや豚のレバー、牛ヒレ肉、マイワシなど、主に肉や魚が挙げられます。

特に豊富なのがアサリで、水煮の缶詰40gあたり11.8mgもの鉄が含まれています。これは月経のある成人女性の1日分の鉄の推奨量を補える量です。

次いで豊富なのが鳥レバーで、焼き鳥の串1本、およそ40gあたりに3.6mgが含まれます。

一緒に摂りたい栄養でおすすめが違う

ビタミンB12葉酸も一緒に摂りたい人には、鳥レバーや牛レバー、牛肉といった肉類がおすすめです。

また肉類は安定して一年中同じような価格で補えるため、定期的に摂りたい人に向いています。

一方、DHAやEPAといったオメガ3脂肪酸を摂りたい人や肉類が苦手な人には、さんまやカツオ、イワシ、アサリ、カキなど魚介類の方がおすすめです。

ヘム鉄に便秘・吐き気などの副作用はあるの?一日の摂取量目安はどれくらい?

一般的にヘム鉄は1日の目安量を守る限り、副作用が起きることは稀です。

ただし非ヘム鉄を過剰摂取した場合、鉄沈着や胃腸障害(便秘吐き気など)のほか、胃潰瘍や潰瘍性大腸炎を悪化させる恐れがあります。

厚生労働省によると
鉄の1日の摂取目安は18歳以上の男性で1日7.5mg、女性の場合は月経のない18~64歳は6.5mg、月経がある場合は10.5mgが目安

妊娠中の場合、妊娠初期(3ヶ月目)までは年齢に応じた量にプラスして2.5mgを補います。妊娠中期から後期までは1日当たりプラス9.5mgが必要です。

また授乳中も、2.5mgを合わせて補います。たとえば30歳なら「6.5mg+2.5mg=9.0mg」が目安です。

サプリメントを選ぶ際は過剰摂取にならないよう、女性の場合は10mg以下、男性の場合は7.5mg以下を目安に探すとよいでしょう。

ただ日本のサプリメントに限って言えば、栄養機能食品として鉄を添加する場合、上限値が10mgのため、自分で大量に摂取しない限りは過剰摂取になるリスクはほとんどありません。

一方で海外のサプリメントには1日分で18~28mgと非常に豊富に含まれるものもあるため、注意が必要です。

注意したい医薬品

サプリメントで鉄を補った際、甲状腺ホルモン製剤のレボチロキシンや、免疫抑制剤のミコフェノール酸モフェチルなど、複数の薬の作用に影響を与える恐れがあります。

医薬品によって異なりますが、一定の間隔を開けて服用することが求められる、もしくは飲むこと自体が治療の妨げになる場合があります。

薬を内服している方は、ヘム鉄サプリメントだからと言って甘く考えず、必ず医師や薬剤師に飲み合わせを相談したうえで利用することをおすすめします。

妊活中・妊娠中はヘム鉄サプリメントを摂取するべき?

普段の生活で鉄を豊富に含む食品を摂る機会が少ない人や、もともと貧血気味の人は、妊活中にヘム鉄を補うことで健康的な生活を送りやすくなる可能性があります。

鉄欠乏性貧血がある場合、疲労感や息切れ、体の怠さを感じやすくなってしまうためです。

ただし鉄欠乏性貧血ではなく、鉄を食事からきちんと摂れている場合は、ヘム鉄をあえてサプリメントなどで追加して摂る必要はありません。

妊娠中は中期から出産までに必要になることが多い

すでに妊娠中の場合は、特にヘム鉄が必要となる妊娠中期から出産までの間で、栄養を補うためにヘム鉄サプリメントを利用した方が良い場合もあります。

ヘム鉄を多く含む食品にレバーが挙げられますが、ビタミンAが非常に豊富なため毎日たくさん食べるとビタミンAが過剰摂取になってしまう場合があるからです。

ビタミンAは体にとって必要な栄養ではあるものの、脂溶性であり油と相性が良いため体内に蓄積されやすいビタミンです。

特に鶏レバーは100gで14,000μgRAEと非常に多く、これは許容上限量の2,700μgRAEを上回る量です。

食べてすぐに影響が出るわけではありませんが、毎日食べるのは避けた方が良いでしょう。

またそもそも食事をそんなに多くは食べられない、という人にとっては、ヘム鉄を豊富に含む肉類や魚介類、非ヘム鉄が豊富な海藻類を食べることそのものが大変に感じられることがあります。

そんな時に、ヘム鉄サプリメントを活用すると食事量に合わせて栄養を補いやすくなります。

ヘム鉄サプリメントは子供も使えるの?

子供の場合はサプリメントを使うかどうか決める前に、鉄不足が原因の貧血かどうかをきちんと調べることを優先させましょう。

貧血の原因が鉄不足ではない場合もあり、ヘム鉄サプリメントを利用することで本来の貧血が隠されてしまう可能性もあるのです。

またヘム鉄サプリメントは大人向けに作られており、子供にとっては多すぎてしまう可能性があります。

日本人の食事摂取基準2020年版においては、たとえば1~5歳までの子供が飲んでも健康被害を起こすことが無いとみなされる上限量は25mgと決まっています。

鉄は過剰摂取による毒性が確認されており、体重1kgあたり60mgを摂取すると死に至る恐れもあります。

グミタイプのように手軽に補えるサプリメントを利用している場合、子供が誤ってたくさん食べてしまわないように注意が必要です。

鉄不足が心配な場合は鉄強化の食品を利用するのも手

鉄が豊富な食品が苦手な子供の場合は、鉄が強化されたチーズやヨーグルト、鉄入りのお菓子などを利用するのも手です。

ただし、利用する際はその子の年齢に応じた量に留める必要があります。

男性の場合は1~2歳までで4.5mg、3~7歳までで5.5mg、8~9歳は7.0mg、10~11歳は8.5mg、12~17歳は10mgです。

女性の場合は1~2歳までで4.5mg、3~7歳までで5.5mg、8~9歳は7.5mg、10~14歳は8.5mg、15~17歳は7.0mgです。

月経が始まっている場合は、10〜14歳は12mg、15~17歳は10.5mgとなっています。

日頃の生活で肉類や魚類、大豆製品を食べる機会が少ない場合は、こうした推奨量を目安にしながら鉄を強化した食品を利用してみましょう。

ヘム鉄サプリメントはいつ飲むべき?寝る前でも大丈夫?

ヘム鉄サプリメントを飲むおすすめのタイミングは、食事と食事の間のタイミングです。たとえば7時に食事を摂り、昼食を12時に摂るとしたら、9~10時ごろが目安となります。

これはヘム鉄の吸収を様々な栄養素が阻害してしまうため、できれば空腹時に飲むのが良いとされるためです。

また寝る前に飲むのも、1つの方法です。

寝る前は、カフェインや牛乳に含まれるカルシウムなど吸収を妨げる可能性のある成分を含む食品を摂取する機会が少ないからです。

ただし空腹時にサプリメントを飲むと、人によっては胃酸の分泌促進により胃の不快感が起きる場合があります。

ヘム鉄サプリメントは続けることが重要なため、胃の不快感を感じる場合は無理をせず飲みやすいタイミングを選びましょう。

ヘム鉄サプリメントおすすめ5選!口コミで比較しました

ヘム鉄を含むサプリメントの中から「鉄臭さ」や「飲みにくさ」が少なく、継続しやすいとする口コミが多いサプリメントを5つ紹介します。

小粒で手軽、ディアナチュラ ヘム鉄 with サポートビタミン2種

ヘム鉄3mgにビタミンB122.0μgと葉酸200μgをプラスした、鉄不足による貧血対策におすすめのサプリメントです。

30日分でおよそ840円、1日分あたり28円とコスパも良く、小粒で飲みやすい形なのが特徴です。

口コミ
・ふらふら感が無くなり寝起きが楽になった
・こむら返りが無くなった
・飲み忘れるとふらつきが出るので効いていると思う

コンビニでも買える、DHC ヘム鉄

1日分でヘム鉄10mgが、およそ16円で購入できるサプリメントです。店舗にもよりますが、コンビニに置いてあることが多いため、気が付いたときにサッと購入できる手軽さがあります。

ヘム鉄の量が多い方が良い人、出来るだけ安く購入したい人に向いています。

口コミ
・数値が貧血ではなくなった
・カプセルタイプなのでするっと飲める
・月経時の辛さが和らいだ
・飲んだ後に奥から鉄臭さが感じられる時がある
created by Rinker
DHC(ディー・エイチ・シー)

ビタミンB6とB12に注目したい人に、オーガランド ヘム鉄&ビタミン

1日分に鉄3.5mg、ビタミンB6が0.9mg、ビタミンB12が1.7μg、ビタミンC34mg、葉酸87μgが配合されたサプリメントです。

過剰摂取になりにくい量で、鉄不足を補いつつ、赤血球の形成をサポートしてくれるビタミンも補えます。

1日分あたりおよそ15円と、継続しやすい価格の商品です。

口コミ
・血液検査の結果が良くなった
・他のメーカーに比べて安価
・コスパが良いので続けやすい

女性に不足しがちな栄養、小林製薬の栄養補助食品 ヘム鉄 葉酸 ビタミンB12

鉄6.5mg、葉酸200μg、ビタミンB122.0μg、ビタミンC50mg、ビタミンB610.0mg、銅0.6mgと、血液を作るのに必要な栄養素をバランスよく含んだサプリメントです。

ドラッグストアやスーパーなどでも取り扱っていることが多く、比較的購入しやすいといえます。

1日当たりおよそ50円ですが、ビタミンCも必要量の半分が補えることを踏まえると、お得なサプリメントといえます。

口コミ
・手軽に飲めて必要な栄養素が補える
・あまり鉄臭さがないので飲みやすい
・メーカーに対し安心感がある

長時間ランニングをする人に、グリコ パワープロダクション エキストラ オキシアップ

1日分あたり4粒で、ヘム鉄由来の鉄8.0mgのほか、ナイアシンなど7種のビタミンB群コエンザイムQ10アスタキサンチンなどが補えるスポーツをする人のためのサプリメントです。

ソフトカプセルのため、運動前にも水でサッと飲みやすく、長時間の運動に欠かせない酸素の運搬をサポートしてくれます。

鉄が8.0mgと月経のない女性や男性の場合はやや多めなため、他にも鉄を含むサプリメントを利用する場合は合計でどのぐらいの量になるかチェックしておくとよいでしょう。

口コミ
・飲むと運動を長時間してもクラクラしない
・週3で10km走っても平気になった
・トレーニングをする前に飲むと疲労感が違う