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快眠におすすめの成分・効果・推奨量を解説!グリシンの他には何がある?
まずはぐっすり眠れない、不眠で悩んでいるといった人におすすめの成分や効果、推奨量について解説します。
深部体温を下げる、グリシン
グリシンはアミノ酸の1種であり、人間の体内ではセリンという物質から作られています。
摂取することで抹消血流を増加させ、人間の眠りに深い関わりがあるとされる深部体温を下げる働きを持ち、眠りの質を向上させる可能性がある成分です。
深部体温は人間が眠ると1℃ほど低下し、その状態が眠っている間は保たれ、目覚めに向かって徐々に上昇します。
実際に人による研究では、不眠傾向のある方の場合はグリシンの摂取によって、眠りの深さが増し途中で目が覚める回数の改善が見られています。
また健康な人の場合でも、摂取後に睡眠が安定し、かつ翌日の疲労感や目覚めが軽減されることが分かっています。
どのくらい摂取すればいいの?
摂取量に関しては、効果が見られたのは1日睡眠前に3gを摂取した研究であったことから、3gが目安とされます。
快眠におすすめの成分、テアニン
緑茶に含まれるアミノ酸の1種であり、緑茶のうまみの元でもあります。
光が当たるとカテキンという渋みの元になる成分に変化してしまうことから、特に光が当たらないうちに摘み取られた新茶などに豊富です。
摂取されると血液脳関門という脳の成分フィルターを通過し、脳内にあるグルタミン酸受容体と結合することで、ストレスや疲労を軽減する働きがあるとされます。
どのくらい摂取すればいいの?
摂取量については実験によってまちまちですが、眠りやリラックスに関する報告ではL-テアニンとして200mgを摂取したものが見られました。
そのため1つの目安として、200mgが基準となります。
快眠におすすめの成分、GABA
GABAはアミノ酸の1つであり、人間の脳内でもグルタミン酸を原料として生成されている成分です。
グルタミン酸は醤油や味噌、キムチ、漬物など、うまみの強い食品にも豊富に含まれています。
精神安定作用のほかにも、血圧を下げる作用や体重減少、成長ホルモンの分泌促進作用など様々な効果があるとして研究が進められています。
眠気を引き起こすわけではないため、日中に摂取しても問題ありません。
また睡眠障害の際に処方される医薬品などに用いられており、食品からも豊富に摂取しているため、高用量を摂取しても基本的に副作用の心配がないとされる成分です。
どのくらい摂取すればいいの?
摂取量は30mg以上を目指すのが1つの目安ですが、市販されているGABAサプリメントは100~200mg前後のものがほとんどです。
たとえば江崎グリコのすっきりとした目覚めに効果があるとされるチョコレート「GABA フォースリープ」は、3粒あたり100mgが配合されています。
またそれ以外にも、通常の食品からグルタミン酸を摂取する機会もあるため、サプリメントごとに決められた量を守ることがポイントです。
快眠におすすめの成分、トリプトファン
セロトニンというホルモンの原料になるアミノ酸で、主にタンパク質から補給されます。
日中に作り出されたセロトニンは、夕方から夜にかけてメラトニンという眠りに欠かせないホルモンに切り替わるため、セロトニンが不足すると眠りの質が悪くなる場合があります。
どのくらい摂取すればいいの?
1gのトリプトファンを睡眠前に摂取させると効果的、とする説があります。
しかし一方で1g以上のトリプトファンをサプリメントから補うと、過剰摂取になってしまう可能性もあります。
またタンパク質からも補えるため、普段の食生活でタンパク質をしっかり摂れている人や、プロテインを併用している人の場合は特に注意が必要です。
快眠におすすめの成分、ビタミンB6
ビタミンB6は水溶性のビタミンで、上記のアミノ酸のトリプトファンとともにセロトニンを作り出します。
腸内細菌からも生成されますが、ビタミンB6を豊富に含む玄米やレバー、マグロなど赤みの魚、野菜類が不足していると足りなくなる場合があります。
どのくらい摂取すればいいの?
ビタミンB6の推奨摂取量は、18歳以上の女性であれば1日当たり1.2mg、男性は1.4mgです。
普段の食生活で野菜や赤身の多い肉類や魚類などが不足しがちな方は、サプリメントからの摂取も検討してみましょう。
快眠サプリメントに副作用はない?安いものでも大丈夫?
快眠サプリメントは、睡眠薬とは異なりあくまでも睡眠の質を向上し、眠りを改善することを目的とした「健康補助食品」ですので、副作用が起きる可能性は低いです。
しかし快眠サプリメントと一口に言っても様々な成分が含まれるため、過剰摂取やアレルギー、普段飲んでいる薬との飲み合わせによって、悪影響が出る場合もあります。
健康補助食品である以上、人によっては飲むタイミングや普段の食生活によって、効果の感じ方に違いが出ます。
効果を感じなかったからといって、規定量以上に飲んだり、複数の成分を合わせて飲んだりすることは絶対にやめましょう。
注意したいポイントは?
前項でも解説した成分について、注意したいポイントを説明します。
またここで紹介している成分は、現時点では授乳中や妊娠中の女性への使用や、子供の使用に対する安全性は現時点では確認されていません。
グリシン
アミノ酸の1つであるグリシンは、抗精神病薬のクロザピンの効果を弱める可能性が指摘されています。
非定型抗精神病薬を使用している方は、事前に医師との相談をおすすめします。
また人によっては吐き気や胃や食道の不快感、眠気の持続が起きる場合もあります。
テアニン
気分の落ち込みや、頭痛を起こす可能性があります。
血圧を下げる薬や血圧を下げる効果があるとされるサプリメントを使用している場合は、併用すると血圧が下がりすぎてしまう恐れがあります。
またカフェインを含む飲料やハーブ、サプリメントと併用することで、お互いの効果を弱めてしまうため、避けた方が良いでしょう。
GABA
高血圧症の男性が、GABA10mgを含む飲料を継続して摂取したところ、肝機能に異常が認められたとする報告事例があります。
また血圧を下げる効果がある医薬品やサプリメントとの併用により、低血圧を起こす恐れがあるため、注意が必要です。
トリプトファン
大量に摂取することについては危険性が指摘されており、特にトリプトファン製品の摂取との関連が疑われる抗酸菌増多筋痛症候群の発症が、複数報告されています。
またうつ病患者を対象とした研究では、トリプトファンを使用したことでふらつきや傾眠、頭痛、口の渇き、胃腸症状などの有害事象が起きたという報告もあります。
使用する際は、決められた量を超えないように注意しつつ、普段の食生活やサプリメントとの併用でトリプトファンを多く摂りすぎていないか注意することが大切です。
ビタミンB6
大量に摂取しすぎると、感覚神経障害が起きる恐れがあります。
サプリメントを使用する際は、他にマルチビタミンサプリメントを併用しないよう、注意が必要です。
安くても大丈夫?
毎日使う場合、安く続けられる快眠サプリメントの方がお得ではありますが、基本的には「安さ」より「成分」を重視することをおすすめします。
もちろん、安いからといって悪い商品というわけではありません。
しかし健康補助食品であるサプリメントは、価格が安いほど成分当たりのコスパが悪くなりがちです。
価格が安い分、成分量が少なく、必要な摂取量を満たすには多く飲まなくてはいけない場合もあります。
きちんと栄養成分が明記されている、信頼できるメーカーのものを選ぶようにしましょう。
ドリンクタイプの快眠サプリメント以外には何がある?
ドリンクタイプの快眠サプリメント以外には、粉末タイプや錠剤タイプ、カプセルタイプがあります。
ドリンクタイプの快眠サプリメントは、すぐに飲めるというメリットがありますが、同時にゴミを捨てる必要があったり、持ち運ぶにはかさばったりなどのデメリットがあります。
その場合は、錠剤タイプやカプセルタイプがおすすめです。
キリン・オリヒロ・DHC・味の素など有名メーカー毎に快眠サプリメントを紹介!
ここでは有名メーカーごとに、快眠サプリメントを紹介します。
寝つきに効果がある、キリンサプリ ヨーグルトテイスト 快眠
良い寝つきをサポートするオルニチンと、抹消血流を保ち体温維持に効果があるとされるモノグルコシルヘスペリジンが配合されたドリンクタイプの商品です。
モノグルコシルヘスペリジンは摂取すると血管が拡張され、抹消まで血流が増加することで体の表面の温度が高まる過程で、心地よい眠りをサポートしてくれます。
・さっぱりした味わいで飲みやすい
・ゼロカロリーなので夜寝る時に飲んでも罪悪感がない
・風呂上がりに飲むとすっと寝つきやすくなる
粉末タイプの快眠サプリメント、オリヒロ 快眠サプリ
粉末タイプのサプリメントで、テアニンが1日分あたり200mg、快眠に効果があるとされるGABAが10mg配合されています。
また合わせて、セロトニンを分解してしまう代謝酵素を阻害する働きがあるとされるラフマ抽出物が10mg含まれるのも特徴です。
・飲むと寝つきやすくなり、しゃきっと目が覚める
・自分には効果がありすぎて翌日もぼーっとしてしまった
・さっと手軽に飲めるしコンパクト
DHCは成分に応じて選ぼう
DHCの快適な休息に合わせたサプリメントは複数あるため、目的に合わせて選べるのが特徴です。
GABA単体が欲しい人に、DHC ギャバ(GABA)
1日分あたりGABA200mg、カルシウム15mg、亜鉛0.5mgが配合された、カプセルタイプのサプリメントです。
GABAをメインにしたサプリメントが欲しい方におすすめです。
・リラックスできるので自然な形で眠りにつける
・気持ちのざわつきが和らぐ
・リラックスはできたがよく眠れたりはしなかった
複合タイプが欲しい人に、DHC ゆったり
テアニンやGABAの他に、精神安定に効果があるとされるセントジョーンズワートやバレリアンといったハーブが配合されたサプリメントです。
注意点としてセントジョーンズワートは、ピルや強心薬、気管支拡張薬などの効果を弱める恐れがあります。
内服治療中の方は、ハーブによって薬の作用に影響が出ないか確かめたうえで使用しましょう。
・気持ちを落ち着けたいときにも使える
・すっとリラックスできるので眠りやすい
・落ち着いて物事を考えられる
グリシン配合、味の素 グリナ
深い睡眠を速やかにもたらす効果があるとされる、グリシンを3,000mg配合したサプリメントです。
毎月、定期的に届けてもらえるため、飲み忘れなくて良いというメリットもあります。
・飲むとぐっすり眠れる感じがある
・起きた時にさっと目が覚める
・寝ると疲れが取れるのを実感できた
コンビニ・ドラッグストアでも買える!快眠サプリメントおすすめ2選
コンビニやドラッグストアで、さっと買える快眠サプリメントをチェックしてみました。
ドリンクでさっと飲める、ハウスウェルネスフーズ ネルノダ
GABA100mgの他にも、ビタミンB2やビタミンB6、ビタミンB12が配合されているサプリメントです。
コンビニではドリンクタイプが多く、ドラッグストアでは粒タイプを販売しているケースが多いようです。
・ちょっとしたお昼寝の目覚めを良くするのにいい感じ
・仮眠前に買えるので便利
・毎日使うなら粒タイプがおすすめ
コンビニ限定、興和株式会社 キューピーコーワヒーリング
キューピーコーワシリーズの中でも、疲労感の緩和に着目し、さらにカフェインを排除しているのが特徴の商品です。
特徴としてエゾウコギという中枢神経に対し鎮静作用のある生薬や、不安や緊張などに効果があるガンマ-オリザノールが配合されています。
・眠った後の疲れの取れ具合が違う
・眠りに入りやすいくなるのではなく、快眠になりやすい
・コンビニ限定なのでここぞというときに購入