目次
そもそもマグネシウムとは?どんな働きをしている?
マグネシウムの働きから効果などについてご紹介していきます。
そもそもマグネシウムとは?どんな働きをしている?
マグネシウムは成人において、体内には約20~25%含まれています。そのうちの60~65%は骨に 含まれています。そのためマグネシウムはカルシウムやリンといっしょに、骨を構成する成分の1つです。
残りのマグネシウムは、肝臓や筋肉、血液などにたんぱく質と結合して存在しています。またすべての細胞内にも含まれ、体内のミネラルバランスをコントロールしており、重要な役割を果たしています。
そしてマグネシウムは神経の興奮を抑え、血管を広げて血圧を下げる作用を持ち合わせています。
また、マグネシウムは300種以上のもの酵素の働きをサポート、そしてエネルギー産生などをスムーズに行うなどの働きにも関わっています。
酵素サプリメントのおすすめ2選!その効果とは?マグネシウムの体内での働き
- 骨形成
- たんぱく質合成
- 免疫系改善
- 心臓の疾患を予防
- 脂質代謝を改善して動脈硬化を予防
- 筋肉収縮
- 体温調節
- 血圧調節
- 神経の興奮を抑制
マグネシウム不足になるとどうなる?
マグネシウムの慢性的な不足は、不整脈などを引き起こして虚血性心疾患のリスクが高まる懸念があります。一般的には、日本人はマグネシウムが不足していると言われているほどですので、積極的に摂っていきたい成分でもあります。
そしてマグネシウムの欠乏は、神経疾患・精神疾患のほか、不整脈や心疾患などを招きます。
またカルシウムを多く摂取すると、反比例してマグネシウムの排泄量が増えてしまいます。そこで、マグネシウムとカルシウムの摂取バランスは1:2が望ましいとされています。
カルシウムサプリメントおすすめ4選!効果や注意点は?マグネシウムは脳に良いって本当?
マグネシウムが脳単体に良いわけではありませんが、虚血性心疾患のリスクを下げ、神経の興奮を抑制する効果があることから、不足しないように補うことは健康を維持するために大切と言えます。
虚血性心疾患の発症リスクを下げることは、血圧上昇や動脈硬化の抑制など、脳卒中の予防にも効果的です。
脳卒中予防には効果がないからといって、マグネシウムの摂取不足を放置するのではなく、適切に補うよう心がけていくことが大切です。
マグネシウムの過剰症とは?
マグネシウムは通常の食材に由来する成分なので、普通の食事では過剰症になることはまずありません。なぜならマグネシウムを摂りすぎたとしても、腸管からの吸収量が調節される仕組みになっているからです。
しかし高用量のマグネシウムの摂取により、悪心や腹部疝痛を伴った下痢などの過剰症がたびたび報告されています。
さらには非常に高用量のマグネシウムの緩下剤や制酸剤の服用により、血圧低下や悪心、嘔吐、顔面紅潮、尿閉、イレウスなどのマグネシウム中毒を起こす恐れがあります。
医薬品では下剤として処方されるように、過剰摂取により下痢を起こすほか、高マグネシウム血症による死亡も複数報告されています。
マグネシウムをうまく摂取する方法とは?
マグネシウムは精製などによって失われることがほとんどなので、加工されていない食品に広く含まれていることになります。
まずは、マグネシウムを効率良く摂取するには豆腐がおススメです。その理由としては、豆腐には凝固剤としてにがり(塩化マグネシウム)が使われており、そしてカルシウムも多く含まれています。そこでカルシウムの吸収率アップにもつながります。
また水道水やミネラルウォーターなどの飲料水でも、マグネシウムなどのミネラル分を手軽に摂取することができます。含有量はブランドにより異なりますので、表示をよく確認しましょう。
マグネシウムを豊富に含む食品としては、豆腐などの大豆製品のほか、未精製の穀類や種実が挙げられます。
食事からのマグネシウム摂取はどのくらい?
日本人はマグネシウムを野菜や穀類、豆類から多く摂取しています。
野菜で見ると、日常生活の中で摂取しやすい物として、生のホウレンソウ100gあたり、マグネシウムは69mg含まれています。
また100gあたり、ゴボウには54mg、オクラは51mg、モロヘイヤやルッコラに46mgと、野菜からも比較的摂取可能です。
うまく摂取する方法で解説したように、加工されていない食品から摂りやすいため、含まれる量だけで見ると生野菜の方がどうしても多くなります。
一方で、茹でたり調理した場合でも豊富に摂れるのが、油揚げや茹で大豆、昆布の佃煮、納豆などです。
食品から摂る時は、生野菜にこうした調理しても豊富に摂れる食品を合わせると良いでしょう。
たとえば生でも食べられるホウレンソウに対し、オクラや茹で大豆を合わせたサラダや、モロヘイヤと納豆を合わせて食べるのもおすすめです。
今後マグネシウムに期待される効果とは?
マグネシウムはこれまでに数多くの研究が行われており、効果と安全性が確認されています。
中でもマグネシウムと虚血性心疾患との関連に関する研究結果は、いくつも報告されています。
国立がん研究センターの「食事からのマグネシウム摂取量が増えるほど虚血性心疾患のリスクが低くなる傾向がみられる」という報告については前述の通りです。
厚生労働省も、マグネシウムが持つ様々な疾患に対する有効性について評価していますので、紹介していきます。
マグネシウムとマグネシウム欠乏症、軽症-中等症の高血圧、冠状動脈疾患
マグネシウムの経口摂取により、冠状動脈疾患を持つ人における狭心症発作の低減に有効と示唆されています。
マグネシウムと高コレステロール血症、片頭痛
マグネシウムの経口摂取による片頭痛の予防と月経前症状としての片頭痛、また騒音による難聴の予防に有効と示唆されています。
マグネシウムとグルテン過敏性腸疾患
マグネシウムの経口摂取により、グルテン過敏性腸疾患による骨粗鬆症における骨密度の増加に有効と示唆されています。
マグネシウムと便秘
マグネシウムの経口摂取により、便秘時および手術や検査前の下剤としての利用に有効と示唆されています。
マグネシウムと腎結石
マグネシウムの経口摂取により、腎結石の再発防止に有効と示唆されています。
マグネシウムと女性特有のトラブル
マグネシウムの経口摂取により、女性における排尿筋不全などによる尿失禁の改善や、妊娠中のこむらがえりの改善に有効と示唆されています。
マグネシウムの1日の摂取量は?
マグネシウムの摂取量は「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、通常の食事以外からの摂取量の上限は、成人の場合は350mg/日と設定されています。
しかし残念ながら、マグネシウムは体内吸収率が低い成分です。健康な人ではマグネシウムの吸収率は30~40%程度といわれています。そこでサプリメントの利用は、とても便利です。サプリメントの摂取量は、この指標を基準にするとよいですね。
マグネシウムとカルシウムは相性抜群!
マグネシウムは、カルシウムとともに骨の健康にたいへん重要なミネラルです。マグネシウムには、カルシウムをサポートする働きと、また拮抗する働きがあります。
カルシウムを多く摂取するとマグネシウムの排泄量が増加するため、マグネシウムとカルシウムの摂取バランスは1:2が理想的とされています。
便利なマグネシウムサプリメントを利用しよう!
マグネシウムサプリメントにはさまざまな種類がありますが、ご自分に合った商品を選ぶにはどうすればよいのでしょうか。
やはりマグネシウムは吸収率の悪さが難点なので、アミノ酸でコーティングして体内で吸収しやすく加工されている「キレート加工」のサプリメント、最近ではより吸収率が高いといわれるクエン酸マグネシウムのサプリメントも注目されています。
また原材料や配合量だけでなく、サプリメントの効果は緩いので最低でも3カ月の継続が必要ですので、ご自分にとってのコスパのよさも視野にいれましょう。
米連邦政府の「アメリカ人のための食生活指針2010」では、『栄養は主として食事から摂取すべきである。栄養分を豊富に含む食品(多くは未加工品)には、サプリメントに含まれることの多い必須ビタミンやミネラルだけでなく、食物繊維や体によい天然成分も含有している。
サプリメントは…特定の状況下で特定のビタミンやミネラルの摂取量を増加させるには有益と考えられる(「アメリカ人のための食生活指針2010」より抜粋)』と、サプリメントの有用性を示唆しています。
マグネシウムサプリメントの効果的な飲み方とは?
マグネシウムサプリメントはあくまでも食品なので、薬とは違います。基本的にはどのタイミングで飲んでも大丈夫とされています。
しかしマグネシウムは食事と一緒に摂ると吸収率が落ちるといわれ、「空腹時の摂取が一番効率が良い」といえます。
また、医薬品との相互作用にもご注意ください。
・ビスホスホネート製剤…骨粗鬆症の治療に使われる経口薬ビスホスホネート製剤の吸収を低下させる恐れがあります。
・抗生物質…テトラサイクリン系抗生物質やキノロン系抗生物質と不溶性複合体を形成する場合があります。同時摂取は避け、2時間以上前に飲むか、4~6時間あけて摂取しましょう。
・利尿剤…ループ利尿剤やサイアザイド系利尿剤は、長期間投与により尿中へのマグネシウム喪失量を増加させてマグネシウム欠乏症を起こす恐れがあります。また、カリウム保持性利尿剤はマグネシウム排泄を減少させます。
・プロトンポンプ阻害剤…プロトンポンプ阻害剤は、一年以上の長期服用により低マグネシウム血症を引き起こす可能性が示唆されています。FDA(アメリカ食品医薬品局)のレビューでは、症例によってはマグネシウムサプリメントを摂取しても血清マグネシウム値の上昇がみられず、プロトンポンプ阻害剤を中止せざるをえなかったとのことです。
人気のマグネシウムサプリメント3選!
日々のお食事から、骨生成に大切な成分であるカルシウムとマグネシウムの摂取バランスを考慮して継続的に摂ることは、この忙しい現代ではなかなか難しいものです。
そこで、栄養素はバランス良く配合されているサプリメントは便利ですね。手軽に効率よく、不足しがちな栄養素を選択して、計画的に利用することができます。
人気のあるサプリメントをご紹介していきます。
コスパ&配合よし!ディアナチュラ カルシウム・マグネシウム
カルシウム:マグネシウムが2:1の理想的なバランスで配合されています。そして骨形成にも欠かせないビタミンDも配合されています。
国内工場生産+無添加をこだわった、大手アサヒグループ食品のサプリメントです。
口コミ
・足がつるのに良く効く
・イイ感じに便秘が解消
・動悸が起こらず、また足がつらなくなりました
多くの酵素の成分である亜鉛も配合 LIFE STYLE カルシウム&マグネシウム&亜鉛
ITA-BASICS International は全米最大の天然ビタミン製造メーカーともいわれ、FDA(米国食品医薬品局)にライセンスされており、政府機関への納入権利をももっている、国内産とともに安心できるメーカーです。
また、平成7年7月にLIFE STYLEシリーズは、財団法人日本健康スポーツ連盟の推奨品として認められています。
カルシウムとマグネシウムのほか、多くの酵素の成分として使われ、かつ細胞の形成や新陳代謝の促進、免疫反応などに関わる亜鉛も一緒に配合した商品です。
口コミ
・中学生の息子の身長が伸びました
・疲れが残らなくなった
・気分も落ち着くので、天然の精神安定剤のように飲んでいます
マグネシウム高配合!DHC カルシウム/マグ
大手サプリメントメーカーの商品です。206mgものマグネシウム配合量を誇っています。また、カルシウムと理想的なバランスで配合されています。
天然鉱石のドロマイトから取り出したマグネシウム、そしてビタミンDをも一緒に配合して吸収率を高めています。
口コミ
・脚がつらなくなりました
・子どもの片頭痛対策としてのんでいます
無添加のマグネシウムサプリメントはある?
無添加といっても種類は様々ですが、比較的手に入りやすいものの中では前述した「ディアナチュラ」シリーズがおすすめです。
保存料無添加、無着色にこだわって作られており、ドラッグストアや薬局でも手に入ります。
サプリメントとしてではなく、マグネシウムを純粋に摂取したい場合は、豆腐を作る際に使用されるにがりが1つの候補として上がります。
これは海水を蒸発させ塩分(塩化ナトリウム)を除去した後の残りであり、塩化マグネシウムが豊富に含まれています。
そのため、液体のサプリメントとして販売されている場合もあります。
ただし、にがりはその製法によって、含まれるマグネシウムの量が異なるため、製品ごとにチェックする必要があります。
基本は成分がはっきりしたものを選び、どのくらい使用すればよいか明記されたものを選ぶようにしましょう。
液体のマグネシウムサプリメントってある?
液体に溶けやすいマグネシウムである、クエン酸マグネシウムや乳酸マグネシウム、塩化マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウムを使用した液体のマグネシウムサプリメントもあります。
ここではマグネシウムサプリメントの中でも、液体の商品で、にがり特有の味わいが苦手という方にも飲みやすいものを紹介します。
液体のマグネシウムサプリメントは国内製品が少なく、海外製品が種類豊富です。
海外のサプリメントの購入は、種類豊富な海外サプリメントをお得に購入できるiHerbがおすすめです。まずは、iHerbでのお得な購入方法を解説します。
飲みやすいものが良い方に、Nature’s Answer, Liquid Magnesium Malate and Glycinate, Tangerine Flavor
1回分当たり、200mgのマグネシウムが補給できる液体タイプのサプリメントです。
他にもカプセルや錠剤タイプのサプリメントを多く摂っていて、飲みやすいサプリメントを探している方におすすめです。
注意点として砂糖による味付けがあるため、糖質制限をしているという方は注意しましょう。
・飲みやすくて続けやすい
・渋みがなくてスッと飲める
マグネシウムはスポーツにも役立つ?
マグネシウムを不足しないように補うことで、運動中の足のつりや筋肉の痙攣を防ぎ、レース中などのトラブルを予防する効果が期待できます。
マグネシウムは運動後、体内の血中尿酸濃度が上昇するとともに汗や尿から流れ出す量が増加します。
そのためハードなスポーツを行い汗を大量にかく人ほど、マグネシウムを失う量が増えてしまい、通常の摂取量だと不足する可能性があります。
たとえばトレーニング中に足がつってしまう(筋痙攣)のは電解質が汗をかくことで失われると考えられています。
直接関係するかどうかはまだ未解明ですが、特にマグネシウムは神経細胞の情報伝達に影響するため、不足しないように補うことは運動中の筋痙攣を回避するために大切です。
摂取量については、日本人は男女ともに不足しがちです。
日常的に汗を大量にかいている方は、食品からだけだと不足することも十分考えられるため、マグネシウムサプリメントの活用も考えてみましょう。
ミネラルにこだわりたい人に、DNS ZMA
亜鉛とマグネシウム、アミノ酸の代謝に関わるビタミンB6が配合されたサプリメントで、1日6粒あたりマグネシウムは200mg、亜鉛30mg、ビタミンB630mgを補えます。
普段の食生活で亜鉛やマグネシウムが不足しがちという、激しいトレーニングに取り組む人におすすめです。
・眠った後の疲労感が減った
・眠りやすくなった
運動習慣も身に付けましょう!
サプリメント摂取に加えて、運動することも大切です。そして、日光を浴びることでさらに骨を強くすることができます。
筋肉がつくと体温も上がり、代謝もアップします。
栄養と運動、そして休息。ぜひ毎日の健康習慣を身に付けていきましょう。