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そもそも糖尿病とはどんな病気?
糖尿病は文字通り「尿の中に糖が混じる病気」ということはよく知られているのですが、厳密には「血液の中の糖(血糖値)が多くなりすぎる病気」と言ったほうがより正確です。
糖尿病になると、血糖をコントロールする「インスリン」というホルモンの分泌が少なくなります。そうなると、本来であればエネルギーや体脂肪に変化したりするはずの「糖」が、血液中に溜まってしまいます。
糖尿病が進行すると、血管や神経が弱くなります。目や手足の先などに多い細い血管や神経がダメージを受けるため、失明や手足の壊死を起こすこともあるのです。
自分でできる糖尿病対策とは?
糖尿病の予防に大切なのは、バランスのよい食事と運動の習慣です。
食事面で大切なのは、糖質(ごはん、パン、麺、お菓子など)を食べすぎないことです。そして、野菜などの食物繊維を十分に摂取することが重要です。
摂取した糖質は、運動で消費することで糖尿病を予防することができます。
最近では、糖尿病や血糖値対策のサプリメントもあります。食事や運動と合わせて使えば、さらに効率よく対策ができるでしょう。
糖尿病になったらサプリメントを飲み続けてもいいの?
もし何らかのサプリメントを飲んでいて糖尿病になったら、必ず糖尿病の治療に関わる医師や看護師にそのサプリメントを飲み続けてもよいか相談しましょう。
何故ならサプリメントの中には、今後使う糖尿病の治療薬の効果を妨げる、あるいは増強するものも含まれる可能性があるからです。
たとえば糖の吸収を穏やかにする難消化性デキストリンを含むサプリメントは、治療薬の1つα-グリコシターゼ阻害薬と同じような作用を示します。
サプリメントと薬を両方使用することで、血糖値が低くなりすぎてしまい、脳を動かすのに必要な栄養が行き届かなくなるかもしれません。
また体調不良が起きた場合、サプリメントで健康被害が起きたのか、それとも糖尿病やその他の病気が原因なのか分からなくなってしまいます。
糖尿病と診断された場合は、普段から飲んでいるサプリメントの摂取は一旦ストップして、必ず治療を受ける病院のスタッフに相談してから使用しましょう。
糖尿病になったらしてはいけないことはある?
糖尿病になったら、まず血糖値を上げやすいパンやうどんなど粉を使った食品、糖分を多く含む甘いお菓子を大量に食べることは控えましょう。
暴飲暴食にならないよう、ストレスを溜めない工夫も必要です。
また薬を自己判断で飲むのをやめたり、治療を諦めたりすることも避けましょう。治療時に不安なことがあれば、必ず医療機関に相談したうえで、その後の対応を検討することをおすすめします。
市販薬に注意しよう
糖尿病になった方は日常生活において、市販薬にも注意が必要です。
たとえば風邪薬によく配合されているプソイドエフェドリンやメチルエフェドリンなどは、交感神経を刺激する作用があり、鼻詰まりを治療する効果を持っています。
しかしこの交感神経を刺激する作用が肝臓でのグリコーゲンの分解を促進してしまい、血糖値の上昇を招きます。
また葛根湯(かっこんとう)に用いられるマオウ(麻黄)という漢方薬にも、同様の効果があるため、漢方薬だから安心というわけにはいきません。
ほかにも胃薬に含まれる炭水化物消化酵素(ジアスターゼ)が、内服している薬の作用を打ち消してしまい、糖尿病の治療に影響する恐れがあります。
糖尿病の方が市販薬を利用した結果、副作用が発生した例として後遺症の発症や死亡も確認されています。
市販薬を購入する際は必ずその薬局やドラッグストアの薬剤師に相談し、糖尿病の人が飲んでも問題ない薬かどうか調べてもらいましょう。
反対に良いとされる漢方薬はある?
漢方薬は残念ながら有効な血糖値の低下作用がないため、血糖コントロールができません。
しかし漢方医学において糖尿病は「消渇(しょうかつ)」と呼ばれ、尿がたくさん出て水分を多く摂取してしまい、糖分が出るので痩せてしまう病気として考えられてきました。
漢方医学における治療法も現代と同様で、まずはしっかり運動をし、食事に注意することが第一とされています。
そして一般的な薬が利用できない方に対し、適切に漢方薬を処方し、悩んでいることや自覚症状を和らげるために使用するという場合もあります。
糖尿病の自覚症状には、のぼせや頭痛、肩こりなどがあり、さらに進行すると倦怠感や手足のしびれが生じます。
こうした症状を和らげて、生活しやすくする効果に関しては、漢方薬の方が人によっては有効な場合があります。
血糖値が気になる人向けの商品に注意!
市販の商品には「血糖値が気になる人向け」と書いてある特定保健用食品などが多く販売されています。
しかしこうした特定保健用食品を糖尿病で治療中の方が使うと、反対に血糖値を下げ過ぎてしまう可能性があります。
自己判断で取り入れず、必ず糖尿病の治療に関わる医師や看護師へ相談してから取り入れるようにしましょう。
低血糖症状に注意しよう
人間の体にとって血糖値が正常であるということは脳にきちんと栄養が届き、脳が活動するための環境が整っているということです。
しかし低血糖状態になると、脳細胞が正常に働けなくなり、発汗や手足の震え、不安感、吐き気などが生じます。
さらに血糖値が下がると意識障害や、突然の意識消失による転倒等も発生します。
ただし低血糖症状の予兆は人それぞれで、手が震える人もいれば、急に不安になる人、吐き気が起きる人もおり、個人差があります。
初期対応ができるように、疑わしい症状があった場合にどうすればよいか、自分の日常生活に合う対処が出来るように、あらかじめ医療機関で相談しておくと良いでしょう。
糖尿病対策になる成分とは?
糖尿病対策のサプリメントには、大きく分けて3つの種類があります。
1つ目は、糖の消化・吸収を抑えるタイプです。食物繊維の一種である「イヌリン」や「軟消化性デキストリン」といった成分が、このタイプです。
2つ目は、糖を分解する酵素の働きを抑えて、吸収を遅らせるタイプです。「サラシア」や「桑葉」はこの種類の成分です。
3つ目は、インスリンの働きを促すタイプです。体内環境を整える「乳酸菌」や、ゴーヤに含まれる「チャランチン」などが注目されています。
体質によって合う・合わないがありますので、成分を見て選ぶのがいいでしょう。
魚やDHAも効果があるって本当?
魚やDHAの糖尿病に対する効果に関しては、様々な研究結果があります。
魚そのものについては、効果が確認された研究もあります。
40〜75歳の5万2,680人を対象に調査したこの研究では、糖尿病発症のリスクが低かった人は1週間当たり最大で男性なら172g、女性なら163gの魚を食べていました。
こちらの調査では、魚をたくさん食べる群とそうでない群で比較すると、糖尿病のリスクが27%低下することが分かっています。
そのため魚の成分やDHAの補給を検討するなら、サプリメントよりも生魚や脂質の豊富なイワシやアジ、サバ、サンマ、サケなどを食べるように心掛けた方が良いでしょう。
マグネシウムが糖尿病予防に効果的?
マグネシウムの摂取によって確実に糖尿病のリスクが低くなるとは限らないものの、それを示唆する研究結果があります。
マグネシウムを豊富に含む食材は、蕎麦の実やバナナ、海苔など海藻類、大豆、麦など雑穀、いちじく、納豆、とうもろこし、しいたけ、魚介類、おくらやごぼうなど様々です。
特に海藻類は食物繊維も豊富で低カロリーなため、糖尿病予防におすすめと言えるでしょう。
予防の効果が期待されるビタミンD
近年注目されることの多いビタミンDにも、糖尿病予防の効果が期待されています。
また2019年に発表された報告でも糖尿病予防におけるビタミンの重要性が示唆されました。
しかし、すでに糖尿病になっている人がビタミンDを摂取しても、糖尿病を改善してくれるわけではないことが分かっています。
そのためまだ糖尿病になっていない方は、摂取量を高めることで予防できる可能性が高まります。
ビタミンDは日光を浴びることで体内で合成されるほか、マッシュルームやマイタケなど一部のキノコや牛乳、レバー、メカジキといった食品に含まれます。
普段からこうした食品群を摂る機会が少ない方は、サプリメントも1つの方法として検討するのも良いでしょう。
糖尿病の人が摂取すべきでない成分はある?
サプリメントによく用いられる成分の中には、有害事象として血糖値に関与する成分もあります。
α‐リポ酸
まずα‐リポ酸は血糖値を下げるとして糖尿病予防サプリメントにも含まれることがありますが、注意すべき点もあります。
この疾患は、簡単に言うとウイルスを阻害する抗体と同じように、血糖値を下げてくれるインスリンに対して働きを阻害する抗体を体が放出してしまうものです。
すると体は高血糖を下げようとして大量のインスリンを放出し、次第にインスリンにくっついていた抗体がはがれ、さらに大量のインスリンが放出されて低血糖発作を起こすというものです。
クロム
微量元素であるクロムは、私たちがグルコース(糖分)を活用するのに必要な栄養素です。
普段の食生活における不足分を補うくらいの摂取量であれば良いものの、大量に摂取すると腹痛を起こす可能性があり、さらに腎障害や筋障害が起きるリスクが指摘されています。
ハーブ
糖尿病に効果があると言われることがあるハーブには、シナモン、朝鮮人参、オオアザミ、ロゼアなど様々なものがありますが、これらの有益さや合併症の改善への効果は確立されていません。
特にシナモンはクマリンと呼ばれる物質を含んでおり、製品によって濃度が異なります。
すでに肝硬変などの肝疾患を抱えている場合、シナモンを大量に摂取すると症状が悪化する恐れがあります。
またこうしたハーブは現在治療で摂取している医薬品への影響を及ぼす恐れもあるため、安易に利用するのは危険です。
ビタミン
ビタミンDについては、ビタミン濃度が低いと2型糖尿病などが起きるリスクが高まることが示されていますが、そのほかのビタミンについてはまだ不明確です。
唯一、ビタミンCに関しては血糖値のコントロールに効果があるのではないか、という可能性が示されていますが、確実なものではありません。
しかし酸化ストレスが高まりやすい糖尿病患者において、ビタミン類は必要な栄養素であり、不足しないように補うことは大切です。
2021年最新!サプリポート編集部がおすすめする糖尿病対策サプリメントはこれ!
「糖の吸収を抑える」という機能性表示が認められている成分がサラシノールです。
サラシノールは「腸内環境を整える」「おなかの脂肪・体重を減らす」という機能も認められているので、糖質対策に加えてダイエットに取り組んでいる方が摂り入れたい成分です。
そのサラシノールを配合し、日本初の4つの機能を届け出たサプリメントが富士フイルムの「メタバリアプレミアムEX」です。
糖質対策サプリメントの中でも最も人気がある商品の一つで、シリーズ累計1,000万個の販売を記録しています。
上記のリンクからですと、14日分が初回限定で税込540円で購入いただけます。
糖尿病におすすめの市販サプリメントランキング!
口コミでも評判が良い、おすすめの糖尿病対策サプリメントを紹介します。食生活や運動の習慣の見直しと合わせて、気になる血糖値をケアしていきましょう。
軟消化性デキストリン配合の特定保健用食品、大塚製薬 賢者の食卓
食物繊維の一種である「軟消化性デキストリン」を含む、特定保健用食品です。飲み物などに溶かして、食事と一緒に摂取します。
難消化性デキストリンは、糖の消化や吸収を邪魔することで、血糖値の上昇をおだやかにすることが期待されます。糖尿病のケアだけではなく、お腹がすきにくくなったという口コミもあります。
食物繊維は普段の食事でも不足しやすいので、積極的に摂取したい成分です。
・空腹時の血糖値が1カ月で170から127に下がった
・個包装なので出張先でもすぐ飲めて便利
・お通じもよくなったし体重も減った
サラシアで糖の吸収をおだやかに、小林製薬 サラシア100
「サラシア」という植物から抽出される成分「ネオコタラノール」を配合し、糖を分解する酵素である「α-グルコシダーゼ」の働きを抑える特定保健用食品です。
食事の前後に摂取することで、糖の吸収をおだやかにし、血糖値の急上昇を防いでくれると言われています。「1回1粒」という手軽さで、続けやすいという声もあります。
・HbA1cが安定してきた
・炭水化物をもともとたくさん食べる人には向いているかも
青汁に有効成分を配合、ミナト製薬 くわ青汁
桑の葉から作られる青汁に、抹茶や乳酸菌、各種ビタミンなどを配合した健康食品です。難消化性デキストリンを含んでいるため、糖の吸収を遅くして、血糖値の上昇を抑えることも期待できます。
ビタミンも含まれているので、忙しくて野菜が不足している方の中には、朝食のサラダ代わりに飲んでいるという方もいらっしゃいます。
・くせがなくて飲みやすい
・体重が少しずつ減っており体が軽くなってきた
注目のチャランチン、DHC 甘バランス
桑の葉エキスや、苦瓜抽出エキスなどを配合したサプリメントです。苦瓜のエキスには注目の成分である「チャランチン」が含まれており、インスリンの働きを促すと言われています。
タレントの叶美香さんも使用しているということで知られているサプリメントです。一日3回の食事の前に摂取しましょう。
・薬草のような匂いがして苦手な人は苦手だと思う
・食事の前に飲むようにしたら血糖値が上がりにくくなった
サプリメントを使用する際に注意したいのは「これさえ摂っていれば、あとは何もしなくてもいい」というわけではないという点です。
サプリメントはあくまで「補助」ですので、食事の内容や運動の習慣を見直しつつ、さらに効率的な糖尿病の予防のために活用することを心がけましょう。