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そもそもコリンとは?眠気やイライラ改善、うつ、ADHD、脳や記憶力、美容に効果あり?
スマートドラッグの成分として注目を集めつつあるコリンをご存じでしょうか。日本ではまだあまり馴染みがありませんが、アメリカでは1998年に新しい必須栄養素として指定され食事摂取基準が定められています。
ビタミン様物質であるコリンは実に様々な働きがあります。一つずつ見ていきましょう。
脳の機能を高める
コリンは神経伝達物質であるアセチルコリンの材料であり、記憶力や学習能力、集中力を高める働きがあると考えられています。これがスマートドラッグの成分として注目されている所以です。
神経伝達物質は神経細胞の接続部から分泌され、次の神経細胞へ電気信号として情報を伝達しています。神経伝達物質が少なくなったり多くなったりしてバランスが崩れると、様々な症状が現れます。
アセチルコリンが不足するとアルツハイマー型認知症の発症に関与するほか、脳の活動が低下し、注意力、集中力が低下します。
またアセチルコリンが不足すると、たとえば「頑張ろう」と思っていても脳の活動が低下しているため集中できずイライラする、無気力になってしまうといった症状が現れることがあります。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)の薬物療法は、多くはノルアドレナリン、ドーパミンに作用するもので、神経伝達物質の働きを調整し脳内の情報伝達量を増やすことでADHDの症状を改善できると考えられています。
アセチルコリンは記憶や学習といった認知(思考パターン)と関係していることから、ADHDの症状改善のサポートになると考えられます。
睡眠の質を高める
加齢に伴ってレム睡眠とノンレム睡眠のリズムに乱れが生じ、このことが脳機能の低下に影響を及ぼすと考えられています。
コリンはノンレム睡眠(身体、脳共に休息する睡眠)量を増加させることがわかっています。これは睡眠リズムに良い影響を与え、質の高い睡眠を得られるということを意味しています。
運動時の持久力を維持する
運動をすると血中のコリン濃度は減少します。その影響を受け神経伝達物質であるアセチルコリンが減ると持久力が低下することから、コリンを補給すると運動のパフォーマンスが上がると考えられています。
アンチエイジング効果
コリンは成長ホルモンの分泌を促します。成長ホルモンが増加すると基礎代謝が上がり太りにくい体質になる、筋肉が付きやすくなる、骨が丈夫になるといった効果を得ることが出来ます。
コリンはリン脂質の構成成分として細胞膜を構成していますが、お肌の表皮部もリン脂質が作っています。
お肌に潤いを与え乾燥を防ぐことでしわ、たるみを防ぎます。また皮膚細胞を再生し、肌荒れなどの肌トラブルを改善すると考えられています。
肝機能の正常化
コリンは肝臓に脂肪が溜まるのを防ぐ効果があります。成長ホルモンの分泌が促進されると脂質代謝を促し体脂肪の分解を助け、コレステロール値を下げるよう働きかけます。このことから脂肪肝の予防や肝機能を正常に保つ効果があります。
血圧を下げる
コリンは血管を拡張させ血圧を下げる働きがあります。高血圧は動脈硬化や脳卒中、心疾患などを招くリスクが上がるため、コリンはこういった病気を予防すると考えられます。
コリンとレシチン、イノシトールの違い
イノシトールとは糖アルコールの一種でコリンと同じくビタミン様物質です。筋肉の中に多く含まれ、脂肪肝や動脈硬化を予防したり、脳細胞に栄養を与える効果があると考えられています。
また、発毛や育毛など頭皮の健康を指示する情報を伝達することから髪の健康維持、頭皮トラブルを防ぐ効果があると考えられています。
近年ではパニック症候群や強迫性障害の治療にも有効だという報告もなされています。
コリンはイノシトールと結合し、レシチンと呼ばれるリン脂質になります。レシチンは主要な細胞組織の膜に多く含まれ、神経伝達物質であるアセチルコリンの材料として機能します。
以上のことから、レシチンにはコリンとイノシトールが多く含まれているということになり、レシチンはコリンやイノシトールと同じ作用を発揮します。
コリンが豊富な食品を紹介!納豆以外に何がある?
納豆は1パックあたり50mgのコリンが含まれています。納豆以外のコリンが豊富な食品を紹介しましょう。
100gあたりでコリンを豊富に含む食品は牛レバー418mg、鶏レバー290mg、卵251mg、小麦胚芽152mg、ベーコン125mg、乾燥大豆116mg、豚肉103mgなどです。
卵の中では特に卵黄に多く含まれています。
レシチンを摂取することで構成成分であるコリンも摂取することができます。レシチンは大きく分けて大豆レシチンと卵黄レシチンのふたつがあります。
大豆レシチンは動脈硬化や脂質代謝異常症、脳梗塞や心筋梗塞などを予防する働きがあります。卵黄レシチンは脳機能の改善が期待できます。
コリンが不足するとどうなる?適切な摂取量も解説!
コリンが不足すると肝機能の低下や脂肪肝を招くといわれています。
またコリンの代謝に関わるビタミンやアミノ酸も関連して不足するため、貧血や免疫機能の低下、肝機能の低下を招きます。
また、神経伝達物質の材料であるレシチンやコリンが不足すると、神経伝達物質が生成されなくなってしまうため、徐々に記憶力の低下や認知症などを引き起こします。
コリンは体内ではほとんど合成できないため食品などから摂取する必要があります。レバーや魚介類に多く含まれるビタミンB12を一緒に摂取するとコリンの効果がさらに高まると考えられています。
日本人のコリン平均摂取量は300mg程度だといわれていますが、日本ではコリンの摂取基準は定められていません。
サプリメント大国アメリカでは推奨摂取量は成人男性550mg、成人女性425mg、上限は男女共に3,000~3,500mgとなっています。通常の食生活では過剰摂取になる心配はありません。
コリンサプリメントに副作用はあるの?
サプリメントなどで大量にコリンを摂取すると、血圧の低下、胃のむかつきや下痢、嘔吐、体臭が魚臭くなるといった症状が出ることがあります。
コリンサプリメントの飲み方・飲むタイミングを解説!寝る前でも大丈夫?
サプリメントは食品ですので基本的に飲むタイミングは自由ですが、コリン代謝はメチオニン、葉酸、ビタミンB12と密接に関係しています。コリンサプリメントを利用する場合は、食事と一緒に飲むのがよいでしょう。
寝る前に飲んでも大丈夫ですが、先述のとおりコリン代謝には他の栄養素が関係しているため、摂り入れたコリンを最大限に活用するには、食事と一緒に飲むことをおすすめします。
コリンサプリメントおすすめ4選!DHCの商品はどう?口コミも紹介します!
コリンは記憶力や集中力を高めたい方、コレステロールの値が気になる方、肝機能を改善したい方などにおすすめです。4つの商品と口コミを一緒に紹介します。
アメリカ大手サプリメントメーカー発 ネイチャーズウェイ コリン500mg
1日1錠をなるべく食事と一緒に飲むことを推奨しています。一粒がやや大きいサイズのため、大きめのカプセルでも飲める方の方が続けやすいでしょう。
・飲んですぐに頭のモヤッと感がスッキリしました。続けたいと思います
・意欲的かつ落ち着いて物事に取り組め、少しのストレスでは動じなくなりました
・頭がスッキリして集中力が高まっている感覚があります
イノシトールも一緒に! NOW コリン&イノシトール500mg
1カプセルにコリン250mg、イノシトール250mg配合されています。1日2カプセルをなるべく食事と一緒に飲むよう推奨しています。この商品も一粒がやや大きいサイズのカプセルであるため、大きくても飲める自信のある方の方が続けやすいでしょう。
・パニック発作があり飲んでいます。大きめのカプセルでも大丈夫な方は試す価値ありです
・イライラすることが減りました
・緊張すると不安感や動悸が激しくて飲み始めました。不安感が軽減され手放せません
毎日をはつらつと! キューピー 卵黄コリン はつらつ力
コリンだけでなくビタミンB群、ビタミンE、亜鉛を配合しており、毎日を元気に過ごせるようサポートしてくれます。1日6粒を目安に水またはぬるま湯で飲むよう推奨しています。
・認知症初期段階の母に飲んでもらっています。表情が穏やかになってきました
・頭がスッキリとし集中しやすくなっている気がします
・身体が軽くなり、アクティブになりました。価格がもう少し安ければ尚よしなのです
コリンの材料を配合 DHC レシチン
DHCではコリンサプリメントは発売されていませんが、コリンを材料とするレシチンのサプリメントが販売されていますので紹介します。
DHCレシチンは、大豆レシチンを凝縮したサプリメントです。肝機能の改善目的や脂っこい食事が多く生活習慣病が気になる方にはおすすめです。
・悪玉コレステロールの数値が高く飲み始めました。正常値になり飲み続けています
・1年飲み続けていますが肝機能の数値がかなり改善されました
・お肉をよく食べるのですが、効率よく脂肪がエネルギーに変わっている気がします