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骨をサポートする成分とは?
転倒や転落、交通事故などが原因で外部から骨に圧力がかかることにより、骨が折れたりひびが入ったり、砕けてしまうことがあります。この状態を「骨折」と呼びます。
骨折と聞くと、交通事故や転落など、骨に外から大きな力が入って生じるイメージを持つ方が多いでしょう。また、「高齢者に多いけが」というような認識を持っている方も少なくありません。
しかし、骨折は骨の持っている強度以上の力が加わることで生じます。そのため、もともと骨の強度の弱い方の場合、小さい力が加わるだけで簡単に骨折してしまうこともあるのです。
特に閉経後の女性の場合、骨密度が低下して骨粗しょう症の状態となりやすくなります。そのため、高齢女性は容易に骨折してしまう危険性が高くなるのです。
骨折をすると、折れた部分に強い痛みを生じます。他にもしびれや運動の制限、可動域の制限などを伴いますので、骨折をした場合はギプス固定や手術での治療を余儀なくされる場合が多いです。
骨折によって運動や日常生活が制限されることにより、さらなる筋力の低下や寝たきり状態に移行してしまうリスクもあります。そのため、普段から骨の健康を維持し、骨折を予防したいと考える方は多いでしょう。
骨折の予防に役立つ成分を紹介します。普段の食事のなかに、紹介する成分を取り入れてみてはいかがでしょうか。
骨サポートの定番、カルシウム
カルシウムは人の体の中に最も多く存在しているミネラルで、体重の約1~2%を占めています。骨の主な材料となる成分であり、骨を強くするのはもちろん、成長する過程や普段の生活でも少しずつ消費されます。
主に骨や歯に含まれるカルシウムですが、1%のカルシウムは体液や筋肉中にあり、体が正常に働くようサポートしたり、出血時に止血を行ったり、重要な働きをしています。
また、約3か月のサイクルでカルシウムは骨への沈着と溶出が繰り返されています。カルシウムはどんな食品にも豊富に含まれているわけではなく、吸収率も20~30%と高くありません。
そのため、カルシウムは毎日の食事の中で、効率的に摂取したい栄養素と言えます。
カルシウムは牛乳や小魚、大豆製品などに多く含まれています。しかし、先ほども紹介したように吸収率が低く、普段の食事から十分な量を摂取することは難しいため、積極的に摂取するように心がけましょう。
カルシウムの吸収を助ける、ビタミンD
ビタミンDには、骨と歯の発育促進効果があります。また、カルシウムは小腸で吸収されるのですが、ビタミンDはカルシウムの小腸での吸収力を高める働きも期待できます。
さらに、血液中に含まれるカルシウムの濃度を一定に保つ働きもあるのです。そのため、健康な骨を維持するためには、ビタミンDも欠かすことのできない成分と言えます。
ビタミンDは、鮭やサンマ、きくらげなどの食品に多く含まれます。また、日光浴を行うことにより皮膚で合成されるため、十分な日照のある日本で普通の生活をしている場合、不足することはあまりありません。
大量に摂取すると高カルシウム血症や腎機能の障害などが発生する可能性があります。サプリメントを活用する場合は、過剰摂取とならないよう注意しましょう。
骨の形成を促す、ビタミンKとマグネシウム
ビタミンKは、骨に存在している「オステオカルシン」というたんぱく質の働きを促進し、骨にカルシウムを沈着させて骨の形成を促します。そのため、丈夫な骨を作るのに欠かすことのできない成分です。
緑黄色野菜や海藻、納豆などに多く含まれており、腸内細菌で合成することもできます。そのため、健康な人は不足しにくい成分です。
マグネシウムは約半数が骨に沈着しており、残りは筋肉や脳に存在しています。カルシウムの働きをサポートし、カルシウムが骨から溶出するのを防ぐ役割を担っています。
マグネシウムが不足すると、カルシウムは十分に作用しません。そのため、カルシウムとマグネシウムはバランスよく摂取する必要があり、2:1の割合で摂取することが望ましいです。
マグネシウムは野菜や穀類、豆類などに含まれていますが、不足しがちな栄養素です。意識して摂取することが望ましい成分と言えます。
しなやかで丈夫な骨を作る、コラーゲン
コラーゲンと聞くと、潤いのあるきれいな肌作りをサポートする成分というイメージがある方が多いでしょう。しかし、コラーゲンは肌に効果があるだけでなく、骨にも良い効果があるのです。
コラーゲンの繊維は、網目状になっています。そこにカルシウムやミネラルなどの骨を作り出す成分が結びつきます。
コラーゲンには柔軟性があります。そのため、骨にコラーゲンが結び付くことにより、骨にも柔軟性が生まれます。また、丈夫な骨を作り出すカルシウムが結び付くことで、丈夫な骨になるのです。
「骨は硬くなければいいのではないか」と疑問に感じる方もいるでしょう。確かに、骨は硬い方が折れにくいと感じますよね。しかし、硬いだけでは、何か衝撃があったときにすぐに骨折してしまいます。
しなやかさのある骨の方が、骨への衝撃を弱めることにつながります。そのため、小さな衝撃で簡単に骨折してまわないために、コラーゲンは大切な成分と言えるのです。
体を支える骨を作る、プロテイン
最近は、プロテインを使用した製品が多く販売されていますが、強い筋肉作りというイメージが強いでしょう。しかし、プロテインは筋肉だけでなく、骨にも良い効果があります。
骨の主成分といえばカルシウムです。しかし、カルシウムだけでなくたんぱく質でも骨は構成されています。
プロテインは簡単にいうと、たんぱく質の塊です。そのため、体を支えることのできる丈夫な骨作りのためにも、プロテインは大切な成分と言えます。
サプリメントで骨折を早く治す効果は期待できる?
骨折をしてしまうと強い痛みが生じ、しびれや運動制限なども生じます。非常に不便な状態となってしまうため、「できれば早く治したい」と考える方は多いです。
骨折を治すためにはまずは病院を受診し、適切な治療を受ける必要があります。状況に応じて適切な治療法が選択されますが、サプリメントを利用することで骨折を早く治せるという考えはあまり持たないほうが懸命でしょう。
骨折の治癒速度は人によってまちまちです。年齢を重ねている方ほど代謝は低下しているため、新たに骨を作り出す力は低下しています。そのため、高齢の方ほど骨折が治りにくくなっています。
また、高齢の方は代謝が低下している状態に加え、体の中で骨が治癒するために必要な栄養素が不足している状態となっている場合が多いです。その結果、なかなか骨折は治らず、不便な状態が長く続いてしまいます。
普段の食生活から骨折を治すために必要な栄養素を摂り入れることができればベストです。しかし、忙しい毎日の中で十分な量の栄養を摂ることは難しいでしょう。
そんな時に、必要な栄養を補うためにサプリメントを活用することで、骨折の予防目的には一定の作用があるでしょう。
骨の主な材料となるカルシウムは、先ほども紹介したように吸収率が非常に低いです。
カルシウムの推奨摂取量は1日当たり700mgですが、吸収率の良い牛乳でも200mlあたり220mgのカルシウムしか摂取することはできません。
牛乳だけで十分な量のカルシウムを摂取しようとするのであれば、1日当たり約650mlもの牛乳を毎日飲む必要があります。この量を継続して飲むことはなかなか難しいでしょう。
また、牛乳が苦手な方も多いと思います。そのため、カルシウムを効率的に摂取するために、サプリメントを活用しても良いでしょう。
サプリメントで骨折を予防することはできる?
骨折予防にサプリメントを役立てることについては、サプリメントの活用が盛んなアメリカをはじめ多くの国で疑問視され続けています。
むしろ、カルシウムサプリメントを積極的に摂取することで、心臓病など健康被害のリスクが発生する、という研究報告もあるほどです。
食事で十分なカルシウムを摂取しているのに、さらにサプリメントを使うことで過剰摂取になってしまうケースもあります。
そのため、サプリメントを飲んでいるから大丈夫、と安心するのではなく、ビタミンDを生成するために日光浴をしたり、適度に体を動かし食事をバランスよくとることを心掛けた方が効果的とされます。
骨を丈夫にする食事とは?
骨を丈夫にするためには、サプリメントだけでなく普段の食事内容も見直す必要があります。しかし、「どんな食事をすればいいのかよく分からない」という方も多いでしょう。ここでは、骨を丈夫にする食事を紹介します。
骨の主成分となるカルシウムは積極的にとりたい栄養素です。カルシウムは乳製品や大豆などに含まれており、特に乳製品は大豆などの食品に比べて吸収率が良いため効率よくカルシウムを摂取することができます。
しかし、乳製品の摂りすぎは脂質やカロリーの過剰摂取となることが考えられます。乳製品ばかりを食べるのではなく、魚や大豆からもまんべんなくカルシウムを摂取することを心がけましょう。
どんなに効率よくカルシウムの摂取ができていたとしても、カルシウムの吸収を妨げるアルコールやカフェインを多量に摂取していては意味がありません。
また、インスタント食品中に多く含まれるリンにも、カルシウムの吸収を阻害する働きがあります。できればこれらの成分の摂取は控えるようにすると良いでしょう。
子供が丈夫な骨を作るためにサプリメントを飲んでもいい?
骨折は高齢者がしやすいというイメージが強いですが、骨が未熟で弱い子供も骨折しやすいです。できれば子供の骨折を防いであげたいと考える方が多いでしょう。
先ほど、骨を丈夫にする効果のあるサプリメントを紹介しました。これらの商品は、子供が飲んでも大丈夫なのか気になる方もいるかもしれません。
先ほど紹介した商品は、子供を対象に作られた商品ではありません。そのため、普段の食事と併せてサプリメントを摂取することにより、成分の過剰摂取が生じる危険性があります。
子供を対象とした、骨を丈夫にすることを目的として作られたサプリメントは見つかりませんが、骨の成長や身長を伸ばすことを目的に作られた商品はいくつか販売されています。
これらの商品にも、骨を丈夫にするカルシウムやビタミンDなどの栄養素が配合されています。
子供の骨を丈夫にしたいと考えている方は、このような子供向けの商品を試してみると良いでしょう。
しかし、サプリメントを摂取したからと言って、必ずしも子供の骨折を防ぐことができるわけではありません。普段の食事内容に注意し、健康な骨作りに欠かせない栄養をしっかり摂取するように心がけましょう。
骨をサポートする市販サプリメントのおすすめ3選!
骨は目に見えませんし、強くなったという実感が湧きにくいので、骨にかかわるサプリメントは続けにくいものの1つです。
そうした理由をふまえて、骨をサポートしやすい市販サプリメントを3つご紹介します。
トータルケアに、ファンケル 40代からのサプリメント
年齢とともに不足しやすい成分を、バランスよく含んでいるサプリメントです。男性用と女性用、2通りあるのも特徴です。
近年の日本人に不足しがちなマグネシウムや、カルシウム、ビタミンBなど、様々な成分をまとめて手軽に摂取しやすくなっています。
骨のサポート以外の成分も含まれているので、たとえば骨に対する効果は目に見えて分からなかったとしても、ほかの成分を理由に続けやすくなっています。
薬局やドラッグストアなどで購入可能なので、試しに飲んでみる、という選択肢もあるサプリメントです。
マグネシウムも補う、大正カルシウム&コラーゲン MBP
カルシウムとともに、マグネシウムとコラーゲン、骨を作る力に効果があるとして注目されるMBPが含まれるサプリメントです。
含まれるカルシウムの量は300mgなので、普段の食生活でなかなかカルシウムが摂取できない人におすすめです。
コラーゲンは骨の質を高める効果があるとされ、またMBPは骨を作る働きを持つ骨芽細胞を増やし、骨を壊す破骨細胞の働きを調整してくれるとされるタンパク質の1種です。
1日分が個包装になっているため、粒を数えて取り出す手間がかからないのもポイントです。
もっと太く丈夫に! DHC カルシウム+CBP
CBPとは濃縮乳清活性たんぱくのことで、カルシウムが骨に定着することをサポートする働きがあります。そのため、骨密度を上昇させたり軟骨を丈夫にする効果も期待できます。
この商品には、骨の主成分といえるカルシウムに加え、CBPが配合されています。カルシウムの吸収を助けるビタミンDも配合されているため、カルシウムの吸収・定着だけでなく、太い骨を作り出す効果も実感できるでしょう。
ミルク味のタブレットタイプの商品ですので、サプリメントを飲むことが苦手という方にも飲みやすい商品です。また、喉に張り付きにくいため、お子さんから高齢の方まで飲みやすくなっています。
子供の骨に特化した商品を探しているならノビルンがおすすめ!
ノビルンは子供の成長や丈夫な骨の生成をサポートするサプリメントです。
カルシウム、マグネシウム、タンパク質、ビタミンK、ビタミンB6、ビタミンDなど、子供に必要な栄養素が12種類配合されています。特に子供の成長を助ける成分として学会でも注目を集めているボーンヘップの含有量がNo.1という点が特徴でしょう。
全ての栄養素の配合量が記載されており、保存料や着色料は不使用であるため、安心できる商品です。
骨に大切な栄養を摂取して、丈夫な骨を作りましょう
骨をサポートしてくれる成分や、その成分が含まれるおすすめのサプリメントなどについて紹介しました。
骨折を防ぐためには、健康な骨を作ることが大切です。カルシウムだけでなく、ビタミンDやコラーゲンなどの成分もバランスよく摂取するようにしましょう。
普段の食事からだけでは、十分な量を摂取することが難しい場合もあります。バランスよく骨に良い成分を摂取できないと感じている方は、サプリメントを摂り入れることも良いでしょう。
しかし、骨折している方の場合、早く治すことを目的に自己判断でサプリメントを摂取することは避けてください。医師の指示通りの治療を受けることが大切です。