目次
そもそもパーキンソン病とは?どんな治療法がある?
私たちが身体を動かそうとするとき、脳(大脳皮質と呼ばれる部分)から全身の筋肉に運動の指示を出します。私たちの身体が指示通り動くようにサポートをしているのが神経伝達物質のドーパミンです。
パーキンソン病とは、このドーパミンが十分に作られることができなくなることで起こる病気です。ドーパミンが減少することで、運動の調節ができなくなり、身体の動きに障害が起こります。
現在日本には約15万人もの患者さんがいると言われており、パーキンソン病は高齢者に多いとされていますが、若い頃に発症するケースもあります。
パーキンソン病は発症してすぐに身体を動かすことができなくなるような病気ではありません。長い年月をかけて、ゆっくりと進行していきます。
ひと昔前は、「不治の病」とされ、ひとたび発症すると10年も経たず寝たきりになると言われていました。
しかし、現在は効果的な治療薬やリハビリテーションがあるため、発症しても適切に治療を受けることができれば、その進行を抑えることができます。
パーキンソン病の初期症状は、片側の手足の運動障害が軽度出現するケースが多いです。この段階では、日常生活に困ることは少ないと言われています。
その後、両手両足の運動障害、歩行障害、姿勢反射障害と様々な症状が出てきます。異常を感じたら早めに受診いただき、治療を開始することが大切です。
何度も申し上げますが、早めに適切な治療を受けることで、症状の進行を抑えることができます。
パーキンソン病になりやすい人はいる?
職業、地域、食事など、パーキンソン病になりやすい人の特徴というものはありません。
遺伝はしないものの、若くして発症する人には、家族の中に同じような病気の人がいることが確認されています。
しかしこれもごく一部のため、家族の中に同じパーキンソン病にかかった人がいるからといって、誰もが発症するわけではありません。
嗜眠性脳炎の後遺症として起こった、という記録もあるようですが、極めて限られています。
そしてどんな人がなりやすいのか、発症の特別な理由が分からない、ということは、予防方法も現段階では見つかっていないということでもあります。
パーキンソン病は完治するの?
現時点では、パーキンソン病はまだ完治する病気ではありません。
しかし治療や検査が飛躍的に進化を遂げたことで、早い段階で治療を開始し、生活の質を落とさずに治療を受けられるようになりつつあります。
自分に合う治療を選択していくことが重要です。
パーキンソン病になっても寿命は大きく変わらない
パーキンソン病になったとしても、寿命が一気に縮んでしまうわけではありません。
治療薬の開発も進んだことで、パーキンソン病の方の平均寿命は日本人全体の平均寿命とほとんど変わらないと言われています。
またパーキンソン病そのものが原因で死ぬわけではなく、治療を受けないまま進行が加速し、他の病気にかかったことなどが原因で亡くなります。
そのためパーキンソン病の進行を薬でコントロールしつつ、運動や食事、睡眠、ストレス解消を通した生活で健康の質を維持することが重要とされます。
パーキンソン病の3つの治療方法とは?
パーキンソン病の治療方法は3つあると言われています。
お薬による治療方法
1つは多くの方が選択をされるお薬による治療方法です。
主にドーパミンを補う薬ですが、その種類は多岐にわたります。薬の概要については次項で説明をしていきます。
最近では、飲み薬のほか、湿布のような貼る薬や注射薬なども出てきています。ご自身にあった治療方法を選択することができるようになりました。
上記のドーパミンを補う薬ですが、実は発病初期の患者さんにも有用である可能性があり、このことからも早期に介入することの必要性がお分かりになるかと思います。
リハビリテーション
2つ目の治療方法はリハビリテーションです。
パーキンソン病の主症状は運動障害ですので、適切なリハビリが症状の進行を抑えます。
特に関節などが拘縮し始めると日常生活に支障をきたしますので、関節の可動域を広げるようなストレッチやウォーキングなどの有酸素運動がおすすめです。
症状が進行すると筋肉が衰えていくことも懸念されています。負荷をかけすぎない程度に筋肉を鍛える無酸素運動も取り入れる必要もあります。
またパーキンソン病の運動障害の特徴として、顔面の筋肉の衰えも心配されており、顔面筋のトレーニングも有用です。
顔面の筋肉は食べ物を食べたり、人と話したりするときに使用する筋肉ですので、リハビリの先生の指導のもと、適切な治療を受けましょう。
手術療法
3つ目の治療方法は手術療法です。
これは最終的な手段とされており、お薬での治療では改善しなかったり、副作用が強かったりするケースに適用されます。
最もメジャーな手術療法としては、ドーパミンに関与する脳の部分に電極を埋め込み、軽い電気刺激を与えることで、運動機能を活性化させるというものです。
痛みなどを伴う治療法であるため、既往歴や年齢、症状の進行などをよく診て慎重に適用されます。
パーキンソン病治療に用いるドーパミンを補う薬とは?どんな副作用がある?
パーキンソン病の治療によく用いられる薬が、ドーパミンを補う「レボドパ」などの内服薬です。
パーキンソン病の運動障害はドーパミンの減少であることは前項で述べた通りですが、このドーパミンを補うことでその進行を抑えることができます。
レボドパの内服を開始すると、患者さんによっては早々に身体のスムーズな動きを感じることができるケースもあります。また自律神経のバランスを整える作用もあり、「よく眠れた」という患者さんもいます。
つまりその効果には個人差があるものの、一定の治療効果が期待されています。
しかし、このレボドパにな副作用もあります。手足や身体が無意識のうちに動く不随意運動がその有名な副作用です。
これをジスキネジアと呼びます。実はこの不随意運動が大変厄介なもので、一度出現するとなかなか消失しない副作用と言われています。
またレボドパをいくら上手く調整してもコントロールが非常に難しくなり、生涯このジスキネジアという副作用に悩まされる患者さんも少なくありません。
このジスキネジアは、レボドパを大量投薬してしまうと発病しやすいとされており、適量を見極めることが医師には求められています。
上記以外では、抗パーキンソン病薬の服用で、虫や小動物など実際には存在しないものが見える幻覚のひとつ「幻視」が生じることがあります。
幻視は脱水などの全身状態の悪化でも出現すると言われています。治療薬が変わっていないのにも関わらず出現するような場合は、早急に医療機関を受診する必要があります。
パーキンソン病に効く食べ物、飲み物とは?コーヒーが良いって本当?
パーキンソン病に良いとされる食べ物や飲み物としては、脳の神経細胞をサポートするようなものが注目されています。
魚などに多く含まれる不飽和脂肪酸は、細胞同士の情報伝達に関与する細胞膜にとって無くてはならない成分です。特にオメガ3と呼ばれる成分は脳内に蓄積し、良い影響をもたらします。
パーキンソン病の方におすすめの飲み物としては、水素水が挙げられます。
パーキンソン病は活性酸素が原因で発症するとも言われており、水素水にはこの活性酸素の生成や働きを抑えることが期待されています。
実はコーヒーにも、この活性酸素を抑える作用があると言われており、密かに注目を集めています。
コーヒーに含まれるカフェインとクロロゲン酸には抗酸化作用があり、この作用がパーキンソン病の進行に影響を与えると言われています。
これらの食品を摂りつつ、バランスのよい食生活を心がけることが大切です。
パーキンソン病に良い成分とは?ビタミンD、コエンザイムQ10が予防に役立つって本当?
パーキンソン病に良いとされるビタミンDが不足すると、脳内のドーパミンを作り出す神経細胞の働きが低下すると言われています。
また完全には明らかではないですが、ビタミンDには抗酸化作用を通して脳を保護する作用や解毒作用などがあります。
この作用がパーキンソン病に良い影響を与えるとされていますので、積極的に摂りたい栄養素のひとつです。
ビタミンDは太陽の光にあたることで体内に生成されると言われていますが、食事からの摂取もできます。食品では、しらすやイワシ、キクラゲなどに含まれます。
ビタミンDの他、コエンザイムQ10も、パーキンソン病に良い成分と言われています。アメリカではすでに酸化型コエンザイムQ10がパーキンソン病の進行を抑えることが報告されています。
大手企業のカネカでは酸化型ではなく、還元型コエンザイムQ10のパーキンソン病患者に対する臨床研究を順天堂大学医学部チームと共同で開始しました。
上記からもコエンザイムQ10とパーキンソン病との関連性が注目を集めていることがわかります。
コエンザイムQ10は細胞が適切に機能するために必要な抗酸化物質であり、日頃の疲れなどを癒すとされています。
コエンザイムQ10は食事から十分な量を摂取することが難しく、サプリメントなどで補うことがおすすめです。
パーキンソン病の人はサプリメントを使っているの?
パーキンソン病患者のサプリメントの利用に関する調査結果があります。
使用されていたサプリメントは、利用者が多い順にマルチビタミンサプリメント、クロレラ、青汁、グルコサミン、コンドロイチン、お酢、コエンザイムQ10、ブルーベリーなどです。
実際に効果はないと分かっていても利用している人が大半であったものの、中には月3万円をサプリメント代として支払っていた人、20万円を一括で支払っていた人もいました。
パーキンソン病や健康を目的としたサプリメントの中にも、悪徳商法をする業者がいることは確かです。
私たち自身も宣伝や広告を見て、安易にサプリメントを選ぶのではなく、自分が納得できるサプリメントを選ぶことが重要です。
パーキンソン病とαシヌクレインの関係
パーキンソン病とαシヌクレインの関係を示唆する研究発表があります。
このレビー小体の構成物質が、αシヌクレインです。
本来、αシヌクレインは脳内の情報伝達に関わっているタンパク質であり、集まったり、くっついたりする力が強いことが分かっていました。
しかしαシヌクレインがどんどん集まり、くっつきあってレビー小体になると、他の正常なαシヌクレインもどんどん集まりだすことも分かってきたのです。
さらに、そのくっつきあう動きが起きると脳の様々な神経において発生し、脳神経にどんどん広がっていきます。
そのためこのαシヌクレインが集まり、くっつきあってしまうことを予防・改善できれば、パーキンソン病にも効果があるのではないか、と考えられています。
薬の研究が進行中
2019年5月、大阪大学大学院医学系研究科の望月秀樹教授(神経内科学)らの研究グループにより、αシヌクレインの合成を阻害する核酸医薬が開発され、その効果が確認されました。
これは同大学院薬学研究科創薬センター、東京医科歯科大学脳神経病態学らのグループと共同研究によるものです。
しかし現段階はまだ、マウスでの有効性試験のみのため、実用化には時間がかかる段階です。
将来的にはパーキンソン病以外にも、レビー小体型認知症や多系統萎縮症認知症にも応用できる可能性があるとされます。
パーキンソン病の方向けサプリメント・漢方薬の選び方を解説!
パーキンソン病にはビタミンDやコエンザイムQ10がおすすめであることを前項で説明いたしました。日々の食事でこれらの成分を摂るよう意識することも大切ですが、サプリメントを活用することもおすすめです。
サプリメントを選ぶ際は、治療薬との兼ね合いもあるため、必ず含有量を確認し、主治医へ相談しましょう。
また毎日摂取するものですから、品質や安全性にもこだわりたいところです。
サプリメント以外では、漢方なども近年注目を集めています。例えば「厚朴」「半夏」などには痙攣を鎮める作用が報告されています。
この作用がパーキンソン病の運動障害に良い影響をもたらすと言われております。最近では漢方専門外来などもありますから、主治医に相談されると良いかと思います。
パーキンソン病の方向けサプリメントのおすすめ2選!
パーキンソン病にはビタミンDやコエンザイムQ10がおすすめであることを前項で述べました。本項ではおすすめのサプリメントを2つご紹介いたします。
元気で活き活きとした毎日を楽しむために!大塚製薬 ネイチャーメイド スーパービタミンD
ビタミンDには抗酸化作用など様々な働きがあります。食事からの摂取や太陽の光による体内合成などで補っています。
また細胞膜の構成に関わっているとも言われており、私たちの身体に無くてはならない栄養素になります。パーキンソン病の方にも是非摂っていただきたいです。
バランスの良い食事が取れていても食品に含まれるビタミンDは少なく、不足しがちな成分でもありますのでサプリメントなどで補うこともおすすめです。
大塚製薬のネイチャーメイドには、1粒あたり25μgのビタミンDが含まれています。これは日本人に必要な1日の摂取目安量になります。
価格もお手頃で続けやすいことも魅力のひとつです。
飲み始めてから体調よく過ごすことができた、という口コミが多く見られます。
・飲み始めてから風邪を引きにくくなった
・コストパフォーマンスがよく続けやすい
・1日に1粒でよいので負担がすくない
・毎日活力が湧いてくる
お疲れのあなたにオススメ!カネカ 還元型コエンザイムQ10
生命の維持・活動に必要なエネルギー作りに欠かせないコエンザイムQ10はサプリメントで摂ることがおすすめです。こちらもパーキンソン病の方におすすめの成分です。
変換の必要がなく、即効性があるとされている還元型コエンザイムQ10はカネカの看板商品になります。長年の研究と特殊技術により、世界で初めて高純度還元型コエンザイムQ10の大量生産技術を確立しました。
最近疲れやすいと感じる方やもっと活き活きと毎日を楽しみたい方におすすめの商品です。
・飲み始めてから毎日活き活きと過ごすことができている
・夜まで元気で楽しめる日が多くなった
・高品質で安全性も高く長く続けられる
以上がおすすめの栄養素とサプリメントになります。いずれもパーキンソン病の方にもおすすめできるものですが、必ず主治医に確認した上でお試しください。