DHAサプリメントを摂取しても効果なし？

DHAの効果や働きについて

DHAは正式名称をドコサヘキサエン酸といい、目や脳、心臓、胎盤、母乳などに存在し、体の中では作る事が出来ない為、食事から摂る必要がある成分です。

常温で固まらない不飽和脂肪酸で、オメガ3系脂肪酸の一つとなります。DHAは、同じオメガ3系脂肪酸であるEPAと一緒に摂るとより良いとされています。

DHAは現在も世界中で研究が行われている成分ですが、DHA単独では次のように様々な効果が報告されています。

加齢黄斑変性症は加齢により、網膜の中心にある黄斑に障害が起こり見えにくくなる病気です。DHA単独では黄斑の中心部、ルテインとの併用で辺縁部と中心部の黄斑色素の密度が上がったと報告があります。

DHAは脳の細胞膜に存在しており、記憶力や学習能力などを司る海馬には2倍以上存在している事が判明しています。その事から海馬にDHAが多いほど、記憶や学習能力が向上するとされています。

DHAはシナプスを活性化させて、神経細胞間の情報伝達をスムーズに行えるようにサポートします。この作用により自律神経が整えられ、うつ症状が緩和されます。

血液中のコレステロールや中性脂肪を減らし、動脈硬化や高血圧を予防したり改善したりするとされていますが、EPAほどの効力はありません。

EPAと同じく血小板の凝集を抑え血栓が出来るのを抑える働きがあるとされ、男性よりも女性に効果があったと報告があります。

精子を作る過程には、精子の細胞膜に多く含まれるDHAが必須であると判明しました。マウスでの実験ですが、ヒトでも同じだと考えられています。

DHAは食事から摂取すれば良いという意見もありますが、魚が嫌いで食べられない方、また毎日摂り続けるのが難しいと思う方は、サプリメントの利用をおすすめします。

その他生活習慣病で血液をサラサラにしたい方、加齢黄斑変性症の予防をしたい方、記憶力の低下を防ぎたい方、自律神経を整えたい方、アレルギー性の疾患をお持ちの方などにもおすすめです。

DHAの成分としては、EPAと併せて1日1mg以上との推奨量を厚生労働省が決めている事から、効果があるものとして捉えられていると考えて間違いありません。

しかしサプリメントになると、意見が分かれてしまいます。

DHAのサプリメントを摂っても有意義な結果が得られなかったとする研究発表はありますが、魚を全く食べないのであれば、サプリメントで補った方が効果があるとも言われています。

機能性表示食品を届け出ているメーカーが、その根拠とした文献などを掲載しています。

またサプリメントを実際に摂取した方のレビューなどを見ると、全く効果が感じられなかったとするレビューがあります。

魚を丸ごと食べ、その他の栄養素との兼ね合いで良い結果が出ているとし、DHAやEPAだけサプリメントで摂っても意味がないとする識者もいます。

しかし血液検査で中性脂肪が下がったなど、目に見える効果を感じている方もおり、体に合う合わないはどんな製品にもあり得る為、一概に効果がないとは言い切れないのではないでしょうか。

ただし過剰に摂取しないよう注意し、不安があれば医師や薬剤師に相談してから飲むようにしましょう。