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そもそもCCDとは?その効果を解説!
CCD(Cyclic Cluster Dextrin)は江崎グリコが開発した「高度分岐環状デキストリン」という、ブドウ糖の集まりの一形態です。
その効果は「スタミナを維持するための水分やエネルギーを体に負担をかけずに補給できる」というものです。
コーンスターチに対し、ブランチングエンザイムという酵素を作用させることで作られ、体に吸収されやすい形をしており、雑味や甘味、デンプンのような匂いもありません。
粒が小さく水と相性が良いので、冷たい水でも簡単に溶けるほど溶けやすく、なおかつとろみも付かないことから、水に溶かすと浸透圧が低く飲みやすい液体が作れます。
低浸透圧だから持てる効果
浸透圧とは簡単に言うと「水を引っ張る力」で「浸透圧が高い」と言われる状態になるほど、水分をどんどん自分の方へ引っ張ります。
暑い時や運動時に体を冷やすために汗をたくさんかくと、体の中は水分不足になり喉が渇き始めます。この時の体は「浸透圧が高い状態」です。
体は「浸透圧が高い状態」から「浸透圧が等しい元の状態」に戻ろうとして、必要以上に水分が体外に出ないよう体に働きかけ、同時に水分を欲します。
ここに「浸透圧がより低い液体」を摂り入れると「浸透圧が高い状態」の体はより速やかに水分を細胞内に吸収するため、効率よく水分が補給できます。
エネルギー補給を効率よく行える
またCCDは糖分であるため、同時にエネルギー補給も可能です。
人間の体は運動をすると、筋肉や脳など酸素が必要なところへどんどん血液を回します。
反対に胃腸は運動に対する必要度が低いため、血液の集まりも悪くなっています。運動直後に食事をすると消化が悪いことが多いのはこのためです。
また胃腸の動きが低下していることから、運動の途中で水分やエネルギー源を補給しようとしても、胃から速やかに腸に移動できず、吸収に時間がかかります。
しかしCCDは低浸透圧の高エネルギーなドリンクを作り出せるため、胃から速やかに腸へ移動することでより早く、かつ体への負担を少なくして補給できます。
CCDは他のスポーツドリンクとどう違う?
簡単に言うと、トレーニング中のエネルギーや水分を吸収しづらい状態の胃腸に対し、他のスポーツドリンクより低負担でエネルギーや水分を吸収できるのが違いです。
スポーツドリンクは大きく分けて2種類あり、CCDを含むハイポトニック飲料と呼ばれる低浸透圧のものと、アイソトニック飲料と呼ばれる体液と等しいくらいの飲料があります。
アイソトニック飲料は、カロリーを多くする過程でハイポトニック飲料に比べると浸透圧が高くなります。高くなるとはいっても、体液に近い浸透圧であるため、通常は体に負担になることはありません。
しかし胃から腸へ水が移動するのも時間がかかり、トレーニング中に飲むとお腹にドリンクが溜まってて苦しかったり、げっぷが出やすくなったりします。
トレーニング中にクールダウンなど休憩をとる機会がある人なら、問題にならないかもしれませんが、ランニングやサイクリングをはじめとする体を動かし続ける状況ではデメリットです。
またアイソトニック飲料はハイポトニック飲料に比べると糖分が高いため、急激に体を動かす前やその最中に飲むと、体内の血糖値を一気に上げてしまうことがあります。
するとインスリンが大量に分泌され、血糖値が今度は一気に下がるため、場合によっては低血糖を起こすことがあります。
したがってアイソトニック飲料のスポーツドリンクに比べると、体を動かし続けるような運動や仕事中でも気軽に飲める飲料と言えます。
ただし普通のスポーツドリンクも、2倍くらいに薄めるとハイポトニック飲料のような吸収率になるため、味の抵抗がなければ水で薄めて使うのも良いでしょう。
CCDドリンクはどんな人におすすめ?
CCDドリンクがおすすめなのは「長時間のトレーニングや動き回る活動中にエネルギーや水分をどんどん補給したい人」「ダイエットや減量中の水分補給」です。
汗で失われるナトリウムやカリウム、脂肪や糖分の燃焼でエネルギーを作るサポートをするビタミンB群7種も含まれています。
アイソトニック飲料に比べるとカロリーが低いため、水分を補給しつつ運動に必要なエネルギーを補給したい人におすすめです。
また吸収率が良いため、下痢や風邪などで水分が失われやすい時に飲むのもおすすめです。
CCDドリンクの飲み方を解説!いつ飲むべき?
CCDドリンクを飲むタイミングは、体を動かしている最中に飲むのが最適です。
たとえば練習中や試合中、大会中など、体を常に動かさなくてはならず、少し休めてもその後にまたハードに動くようなタイミングです。
一方でアイソトニック飲料はカロリーが高いため、試合や練習などが終了し、大量に汗をかいたタイミングで飲むと疲労回復にも効果的です。
おすすめのCCDドリンク、サプリメント3選!グリコ以外にはある?
CCDはこの短縮名称の他、高度分岐鎖状デキストリンのほか、CDやクラスターデキストリンという名称で呼ばれます。
探したい場合は、この原料が含まれている飲料を探すと良いでしょう。
ここではグリコの商品と、グリコ以外にCCDを使用している商品、水に溶かさなくても良いハイポトニック飲料の3種類をそれぞれ紹介します。
甘さ控えめが好きな人に、グリコ パワープロダクション エキストラハイポトニックCCD
500mlの水に対し、45gを溶かすことで1本あたり170kcalのエネルギーと90mgのカリウム、食塩相当量で0.60mgの塩分が補給できます。
粉末タイプのため、通常のドリンクとしての使用のほか、BCAAなど他の粉末サプリメントと合わせて使うことも可能です。
味も甘さ控えめで、運動中にも速やかに補給できます。
・コスパも良く味も良い
・混ざりやすくてすぐに飲める
・胃もたれしなくて練習中に最適
エネルギー切れが気になる人に、バルクスポーツ カーボパウダーCD
バルクスポーツが発売している商品で、グリコの「パワープロダクション エキストラハイポトニックCCD」とは異なり、ビタミンやミネラルが含まれていません。
そのため、エネルギー源や水分補給を兼ねて他のドリンクと合わせる目的で、CCD単体が欲しい人におすすめです。
1gあたりの値段は、カーボパウダーCDは1.9円、グリコの場合は最安値で1.96円と若干安くなっています。
・ジムで飲むためのドリンクに使ってから記録が伸びた
・さっぱりの飲めて胃もたれしない
・味がほとんど無味なので良い
水に溶かさなくても良いものが欲しい人に、大塚製薬 アミノバリュー
アミノ酸4,000mgを同時に補給できる、ハイポトニック飲料です。
水に溶かす手間がなく、なおかつナトリウムや糖分を適度に補給できるため、運動中の汗をかいた状態にも向いています。
・飲み始めてからトレーニング中に疲れにくくなった
・仕事が終わった後の疲労感が減った
・溶かしたりしなくてよいので便利