NAC(N-アセルシステイン)のサプリメントおすすめ4選！

NAC(N-アセチルシステイン)とは？どんな効果がある？

NAC(N-アセチルシステイン)は、アミノ酸がつながってできたグルタチオンの構成要素であり、肝臓で合成される抗酸化物質です。

日本では医療用医薬品として使用されています。
医療用医薬品とは、医師もしくは歯科医師によって使用され、またこれらの者の処方せんもしくは指示によって使用されることを目的として供給される医薬品をいいます。

日本では医薬品として扱われているため、一般に薬局等で購入できるサプリメントは認められていません。

医薬品としては主に、痰に含まれる糖タンパクの溶解性を高める作用をもつため去痰薬に、そして解毒作用をもつためアセトアミノフェン過量摂取時に発現する肝障害の予防に用いられています。

またNAC(N-アセチルシステイン)は、抗酸化作用の働きをもちます。
抗酸化作用とは、他の物質を酸化させる力をもつ活性酵素の発生やその働きを抑える作用のことです。

1960年代より薬として使用されてきた

NAC(N-アセチルシステイン)は、長らく疾患に対して使用されてきました。

学術誌セルによると

NAC(N-アセチルシステイン)は慢性気管支炎の治療や潰瘍性大腸炎の治療、肝がん、喘息、アセトアミノフェン大量摂取時の肝障害予防など様々な疾患に用いられてきた

また、NAC(N-アセチルシステイン)はその強い抗酸化力から、癌の増殖を抑制し、進行を抑える効果も期待されています。

摂取することで体内で過剰に発生した活性酸素による細胞のダメージを軽減し、癌の発生や再発予防に役立つのではないかと考えられているためです。

注意点として、あくまでNAC(N-アセチルシステイン)補給の効果の検討であり、栄養補助食品であるNAC(N-アセチルシステイン)サプリメントの効果を調査しているわけではありません。

癌治療中の抗酸化物質の使用には良い結果をもたらした報告もあれば、癌の発生や増殖を促したとする報告もあり、現在も慎重な議論が続いており、研究途中の段階です。

またNAC(N-アセチルシステイン)サプリメントに限らず、抗がん剤や放射線を用いて治療を受けている段階で、大量に抗酸化作用があるとされる物質のサプリメントを使用することは避けた方が良いとされます。

癌細胞には抗がん剤が当初は効いていてもやがて効かなくなる「獲得耐性」、あるいは効かない「薬剤耐性」という現象が起きる場合があります。

放射線治療においても、同様に効果が得られなくなる場合があります。

こうした現象は、酸化ストレスによって癌細胞にダメージを与えて死滅させることに対し、癌細胞が通常の細胞と同じように酸化ストレスを軽減させる仕組みを利用しているためと考えられています。

NAC(N-アセチルシステイン)サプリメントの効果は？

2019年11月時点ではNAC(N-アセチルシステイン)サプリメントに関する科学的なデータは、とても限られた内容でしか存在しない、あるいは研究が行われていても信頼できる情報が少ないのが現状です。

NAC(N-アセチルシステイン)サプリメントの効果が盛んに研究されているものとしては、スポーツの効率アップやアンチエイジングの分野が挙げられます。

スポーツにおいて筋肉中に生成される活性酸素を除去することで働きがあるとして、NAC(N-アセチルシステイン)サプリメントの効果が注目されているのです。

筋肉にとって酸化ストレスが増大することは必須の要素であるものの、大量に増加しすぎると体にとっては負担となります。

そこであらかじめNAC(N-アセチルシステイン)サプリメントを摂取することで、大きな酸化ストレス負荷が体にかかるのを防げるのではないか、と考えられています。

しかし研究の結果がバラバラであること、投与量や飲むタイミングについてはまだ未解明であり、副作用の有無についても「どのくらい飲むと起きるのか？」といった点が分かっていません。

またアンチエイジングの面では、認知機能や神経痛の改善、シミに対する改善効果がある可能性が指摘されています。

シミの軽減など、アンチエイジングを目的に飲む場合、長期間飲むこともあるでしょう。しかし長期的な使用による影響は不明確で、まだ分かっていない副作用が出現する可能性もあります。

副作用の危険性はある？

サプリメントに関しては胃の痛みや吐き気など胃腸障害が起きたケースもあり、長期的な利用や摂取量によってさらに他の副作用が起きる可能性があります。

また現時点ではNAC(N-アセチルシステイン)サプリメントを「いつ」「どんな風に」「どのくらい摂取すればよいか」が分かっていません。

もし利用する場合は自己責任であり、同時にまだ分からないことが多いサプリメントであることを前提に検討しましょう。

サプリメントの抗酸化作用が悪影響になる場合もある

良い影響をもたらすと思われがちな抗酸化作用を持つ成分ですが、大量に摂る場合、運動の効果を下げてしまう、健康に害を及ぼす可能性が指摘されています。

人間の体の中で作られる活性酸素は、生きていくうえで様々な体の反応の元となり、一定数は必要な物質ですが、過剰になると細胞を傷つけてしまいます。

そのため人間の体は活性酸素に対し、ビタミンCやビタミンEなど外から取り込まれた抗酸化物質と、自分の体内にある抗酸化防御機構で対応しています。

しかし一度に過剰な量の抗酸化物質がサプリメントで補給されると、活性酸素が持つ必要ないはずの効果も撃ち消してしまう可能性があります。

また喫煙者がベータカロチンを大量に含むサプリメントを摂ると、肺癌のリスクが高まる可能性が指摘されています。

厚生労働省によると

ビタミンEは高濃度のものを摂取し続けた場合、脳出血や前立腺癌の危険性を高める可能性がある

NAC(N-アセチルシステイン)サプリメントに限らず、抗酸化作用を持つサプリメントを食事に併用する場合は、普段の自分の食生活に対し「本当に必要か」しっかりと検討したうえで選びましょう。

NAC(N-アセチルシステイン)は食品から摂取できる？

NAC（N-アセチルシステイン）は食品から摂取することはできません。
そこで今回は、NAC（N-アセチルシステイン）の働きである抗酸化作用をもつ食品をご紹介します。

抗酸化作用をもつ抗酸化酵素を作り出す力は、年齢とともに低下してしまいます。そこで、身体の中での抗酸化作用の生成を高めるためにも、食品から抗酸化作用を持つ栄養素を取り入れていくことが大切です。

抗酸化作用をもつ食品として、主に野菜や果物が挙げられます。

厚生労働省が推進する健康づくり運動「健康日本21」では野菜を1日あたり350g、果物のある食生活推進全国協議会では果物を1日あたり200g摂取することを推奨しています。

抗酸化作用を持つ栄養素は、それだけを摂取するよりも様々な食品をうまく組み合わせてバランスよく摂取した方が効率的に体内で働くことが分かっています。

そのため、主食・主菜・副菜をそろえたバランスの良い食事を摂るように心がけることが、抗酸化作用を発揮させるために大切です。

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