アミノ酸を多く含む食べ物・食品、野菜や肉・魚から摂る方法とは?

そもそもアミノ酸の効果とは?

アミノ酸の効果は多岐にわたりますが、何より私たちが生命を維持するのに欠かせない存在です。

人間の体はアミノ酸が遺伝子の情報に沿って並んでできるタンパク質で構成されているため、体の細胞を新しいものに入れ替えたり、子供なら大人の体に成長するためにアミノ酸は欠かせません。

筋肉や内臓を動かすエネルギー源、疲労回復や筋力アップ、脂肪燃焼、免疫力、貧血予防、近年では記憶力維持や気持ちの落ち込みの改善、睡眠の質アップ効果があるといわれています。

肌もタンパク質から作られていますから、アミノ酸が十分に摂取できていると美肌効果を得ることができます。

このようにアミノ酸は人間の体にとって、あらゆる面から良い効果をもたらしてくれます。

アミノ酸を多く含む食べ物・食品とは?

毎日の食事でぜひ摂り入れたいのが、アミノ酸スコア100の食品です。

アミノ酸スコアとは、その食べ物に体内で作れない・作りにくい「必須アミノ酸」がどんなバランスで含まれているか、を示す指標で、タンパク質の栄養価を目に見える形にしたものです。

必須アミノ酸はお互に深くかかわりあっているため、他の必須アミノ酸の量に合わせて活動します。つまり足りない必須アミノ酸があると、全体的なアミノ酸の働きが低下してしまうのです。

そのため、アミノ酸はバランスを考えて摂ることが重要になります。アミノ酸スコアについては、こちらの記事でより詳しく解説してあるため、参考にしてください。

アミノ酸スコアとは?バランスが良い食品や計算方法を解説!

アミノ酸スコア100の食品

アミノ酸スコア100の食品としては、鶏肉、豚肉、鶏レバー、馬肉などは、アミノ酸スコア100であり、なおかつタンパク質自体も豊富です。牛乳やヨーグルトも同様です。

魚ではアジや鮭、カツオ、イワシ、サバが挙げられます。一方でイカや貝類は100にならないものが多いので、注意しましょう。

また日本で手に入りやすくなじみ深い、大豆製品もアミノ酸スコア100の食品です。大豆だけでなく、豆腐や納豆、豆乳、おから、厚揚げなども、アミノ酸スコア100であることが分かっています。

そしてプロテインも、アミノ酸スコア100の食品です。大豆や牛乳に含まれるタンパク質を抽出して作る食品ですから、そのほとんどがアミノ酸スコア100なのです。

主食や野菜類はそれぞれアミノ酸バランスが異なる

一方、主食となる米やパン、野菜にアミノ酸が含まれていないか、となると、そうではありません。

アミノ酸自体は含まれているものの、アミノ酸スコア100の食品に比べるとバランスが偏っているのです。

たとえば精製した白米のアミノ酸スコアは61、パンなら42です。じゃがいもはやや高めの73ですが、100には届きません。

トマトは51、ほうれん草は64と、野菜に関しては偏りがちですが、一方で非必須アミノ酸やうま味の元となるアミノ酸が含まれています。

しかしアミノ酸スコアが低いから食べなくてよい、というわけではありません。白米や小麦、ジャガイモ、トマト、ほうれん草など、野菜や主食にはビタミンやミネラル、炭水化物が豊富に含まれています。

炭水化物はエネルギー源として欠かせず、ビタミンやミネラルは体調管理において重要な役目を果たします。

どれか1つに偏ることなく、バランスよく食べることがとても大切なのです。

タンパク質は不足しやすい!

アミノ酸を多く含む食べ物を見てきましたが、毎日の食事をちょっと思い返してみましょう。意外とタンパク質が少ないな、と感じた人はいませんか。

人間の体はタンパク質を消化・分解し、アミノ酸として吸収したあと、そのアミノ酸を体内に蓄えて再びタンパク質に合成したり、ホルモンやビタミンを作る材料にしたりします。

ところがタンパク質を摂っても、体が一度に吸収できる量には限りがあります。

そのうえ、常に分解・消費が繰り返されるので、毎回の食事で摂取することがとても大切なのです。

アミノ酸を多く含む食べ物・食品とは?

野菜や肉・魚から豊富にアミノ酸を摂るための料理を紹介します!

それでは、アミノ酸をバランスよく摂りやすい料理について、いくつか紹介します。

肉や魚をメインにした料理

肉や魚は、どれも良質なタンパク質を豊富に含む食品です。しかし一方で、脂身が多く、脂質の摂りすぎになってしまうことがあります。

そこでおすすめなのが、蒸し料理です。野菜や料理酒の水分を使い、しっとりと仕上げるため、油を使わずとも柔らかく仕上がります。

鶏むね肉の包み蒸し

鶏むね肉を5mmの厚さにそぎ切りにして、塩コショウで下味をつけます。ピーマンやナス、アスパラガス、トマト、パプリカなど好きな優しを一口大にカットして起きましょう。

ゆで大豆を入れると腹持ちも良くなるため、おすすめです。ジャガイモを足して、炭水化物を補う方法もあります。

30cm角のクッキングペーパーを用意したら、鶏むね肉、野菜の順で乗せ、上から麺つゆ小さじ1と酒大さじ1を振りかけます。上下左右を閉じて、電子レンジで肉に火が通るまで温めて完成です。

鶏むね肉以外にも、鮭やサバ、マグロといった魚や、牛ひれ肉や豚ひれ肉などでも作れます。脂身が多い部分も、この方法なら余計な油を使わないのでおすすめです。

高野豆腐の簡単スープ

肉や魚が苦手、という人は、大豆製品を活用してみましょう。特に高野豆腐は乾物なので日持ちもし、さらにカルシウムが豊富に含まれています。

高野豆腐を熱いお湯につけて戻します。スープに入れるだけでよい簡単な高野豆腐もあるため、場合によって使い分けましょう。食べやすい大きさにして、だし汁に入れて煮込みます。

青菜や大根、ニンジン、キノコ類を一口サイズにカットして加えます。だし汁は、和風だしでも、中華風のだしでも構いません。醤油、酒、あればみりんで味を整えます。

ボリュームをアップさせたいときには、ここに片栗粉大さじ1を水で溶き、とろみをつけます。溶き卵を加えるのもおすすめです。

筋肉アップを目指したいときのアミノ酸の摂り方

筋肉をつけるためにトレーニングをしている人や、美容のために特定のアミノ酸を多く摂りたいときには、サプリメントやプロテインがおすすめです。

食事から摂ることも可能ですが、トレーニングをしている人はアミノ酸がたくさん消費されるため、通常の摂取量だと足りないこともあるためです。

またプロテインなら運動後でも手軽に飲めます。1日当たりの摂取量を守り、効果的に使っていきましょう。

忙しい&体調が悪いときのアミノ酸の摂り方

忙しくて食事がコンビニのサンドイッチや菓子パン、コーヒーなどがメインになってしまうときは、笹かまぼこなど魚を主成分とする練り物や、チーズやヨーグルトをプラスしてみましょう。

カップラーメンなら、肉野菜いためや卵をプラスすることで、アミノ酸スコア100の食品を摂り入れることができます。

体調が悪いときは、プロテイン入りのゼリー飲料やヨーグルトがおすすめです。消化も良く、口当たりもつるつるとしており、食べやすいためです。

食生活に合わせて、バランスよく摂っていきましょう。