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そもそもサプリメントのカプセルの素材、原料とは?害はない?
サプリメントのカプセルに使用されている素材は、ソフトカプセルとハードカプセルで2つに分かれます。
ソフトカプセルは見た目は透明、もしくは不透明で柔らかく、たとえばDHAやビタミンEなど油脂系の栄養素を包み込んだカプセルが多いです。
ハードカプセルは、一般的にカプセルと呼ばれるもので、円筒形の形をしておりボディとキャップの2部品に分かれています。
粉末状のものを封入することに向いていて、サプリメントだけでなく医薬品でもよく使われる形です。
原料はどちらも主にゼラチンが用いられますが、ソフトカプセルの場合はゼラチンにグリセリンなどを加えて作られた被膜が原料です。
ハードカプセルの場合、ゼラチンもしくは植物由来のセルロースという原料が使われており、物によっては着色料などを入れて不透明にしています。
もちろんゼラチンにアレルギーがある人は、植物由来のセルロースを使ったサプリメントを使うことをおすすめしますが、カプセルそのものが体の負担になることはまずありません。
ゼラチンはタンパク質であり、1日に50錠を超えるような量のサプリメントを飲まない限りは危険性は低いためです。
またセルロースは植物由来の不溶性食物繊維にあたる成分で、食物繊維自体は1日当たり20~30g前後が摂取目安とされています。
この量をカプセルで超えるには、最もサイズの大きいカプセルでも100錠を優に超える必要があるため、量についてそこまで気にする必要はありません。
サプリメントは錠剤(タブレット)、カプセルで吸収率はどう違う?
吸収率の良し悪しは、少し前はカプセルタイプの方が良いと言われていました。
理由として、胃から腸まで速やかに到達し、胃の中で分解されずに腸から吸収されやすいということが挙げられます。
しかし現在は錠剤タイプも技術が進んで溶けやすいものが増え、かつ、少しずつ溶けることで効果を徐々に発揮する錠剤も開発されています。
したがって、どちらがより吸収率が優れているか、ということは、製品や成分単位で見ないと分からないでしょう。
カプセルタイプのサプリメントのメリットとは?肝臓への負担が減る?
カプセルタイプのメリットは「原料の味や臭いを感じにくい」「原料の劣化を防げる」というものが挙げられます。
またソフトカプセルの場合は「油性成分を取りやすい」「含有量が正確な傾向がある」「消化吸収性が良い」というメリットが、さらに追加で挙げられます。
ただ一方で、少ない水で飲むと食道に貼りついてしまうというデメリットがあります。
肝臓への負担が減るって本当?
どの程度、肝臓への負担が減るのかは不明確ですが、飲み過ぎず適切な範囲内でサプリメントを使用しているのであれば、カプセルタイプの方が肝臓に負担がかかりにくい可能性があります。
それは錠剤タイプのサプリメントと、カプセルタイプのサプリメントに使われている材料の違いに由来します。
錠剤タイプのサプリメントは、サプリメントの形にするために乳糖などを使っていることが多く、その量がカプセルタイプより多く、なおかつ安価に仕上げるために質が悪いことがあります。
また乳糖不耐症といって、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしやすい人や、牛乳が飲めない人が20~30錠飲むとお腹を壊すかもしれません。
そうしたデメリットがあることから、肝臓への負担はカプセルの方が少ない、と言われています。
しかし実際には量を比較してみないと分からないため、カプセルタイプの方が肝臓に負担がかかりにくいとは言い切れません。
肝臓に負担をかけやすいサプリメントはある?
サプリメントに含まれる栄養素が多すぎて、体が消費しきれずに不要な栄養素が多くなるほど、肝臓に負担がかかります。
特に安易に単一の成分を過剰摂取し続けると、分解するのに余計なエネルギーを大量に使ってしまい、肝臓が疲れてしまうのです。
これは一般的には安全なサプリメントだとしても、その栄養素があなたにとって多すぎる場合、それは肝臓に負担をかけるサプリメントと言えます。
栄養素が偏りやすいものとして、ダイエットサプリメント、筋肉を増やす効果があるとされるサプリメントが挙げられます。
サプリメントのカプセルから外して中身だけ飲むのはアリ?
ソフトカプセルは油脂などを包んでいることが多いため、中身を飲もうとしても含有量を減らすだけであり、カプセルを外すことはおすすめできません。
ハードカプセルの場合、商品によってはカプセルから出して中身だけ飲むことも可能です。
しかしカプセルになっている目的が、効果を腸内で発揮させるために、胃を無事に通過させるものであれば、その効果をみすみす失ってしまいます。
またカプセルに包まれていることで、体内にゆっくりと広がり、効果を徐々に受けられるように設計されているかもしれません。
酸性の成分が多いサプリメントだと、食道や胃を荒らしてしまう原因となります。
サプリメントの効果をきちんと受けるには、適切に飲むことが重要です。
どんな栄養素なら良いのか、どんな栄養素なら出してはいけないのか、その商品に応じて配合量や内容も異なります。
サプリメントによっては、中身を取り出して飲んでも構わない、としている会社も多くあります。
一度、その会社のホームページやパッケージの内容をチェックしてみましょう。
その上で分からず、どうしてもカプセルから中身を出したい場合は、そのサプリメントを販売している会社に問い合わせた上で行いましょう。
もしくは、他に飲みやすい形状のサプリメントを探すことをおすすめします。
医薬品のカプセルを外すのは危険!
医薬品の場合は、カプセル状にしておくことで薬の苦さや飲みづらさを減らし、喉に薬が付着して炎症を起こすことを予防しています。
またカプセルで胃まで速やかに薬を届けることで、薬効を正しく発揮させる目的もあります。
カプセルを外して中身だけ飲むと、長時間持続するはずの薬に影響を及ぼしたり、急激に血液内の成分量が上昇して体に副作用を及ぼす可能性もあります。
もし今の薬が飲みづらく、続けるのが大変であれば、医師へ必ず相談しましょう。
カプセルタイプの上手な飲み方を解説!
カプセルタイプを上手に飲むには、十分な量の水か白湯をまず用意しましょう。
まず水か白湯を少しだけ飲んでおき、喉を潤します。そして、一口分の水か白湯を口に含んだ状態でカプセルを口の中にいれ、口を閉じてしまいます。
カプセルタイプのうち、ソフトカプセルは水へ沈みやすいため、上を向いてそのまま水と一緒に一気に流し込みましょう。
ハードカプセルの場合、粉末が中に入っているため水より軽く浮きやすいので、どうしても飲みこみにくいという欠点があります。
そのため正面かやや下方向に顔を向けると、カプセルが口の奥、つまり喉へ近いところに移動してくれます。
その状態で飲み込むと、上手に飲めます。ただし嚥下(えんげ)障害がある人は、医師に相談したうえでサプリメントの利用を検討しましょう。