カルニチンとは?CLAとの違いを解説!

カルニチンとは?

カルニチンは、体の中で脂質を代謝するときに必要となる物質です。

カルニチンは筋肉細胞内に多く分布しています。細胞の中にはミトコンドリアと呼ばれる器官があり、細胞が働くために必要なエネルギーを作り出しています。

ミトコンドリアがエネルギーを産生するために必要とする原料は主に糖質ですが、脂肪酸を利用することもできます。

脂肪酸をミトコンドリアの内部に運ぶ働きを持っているのがカルニチンです。脂質によるエネルギー産生に大きく関わっているのです。

カルニチンは体内でメチオニンとリジンから合成されますが、食事からも摂取できます。
赤身肉、魚、鶏肉などに多く含まれています。乳幼児期には母乳から摂取されています。

年齢を重ねるごとに筋肉中のカルニチン含有量は低下していきます。また、豊富に含まれる肉類を摂る機会が少なくなるとカルニチンの量も減りますし、脂質の摂取量が増えるとカルニチンが消費されてしまいます。

菜食が主な人たちにとって、カルニチンは不足しがちな栄養素です。豊富に含まれるのは動物性の食物です。また、体内で合成する際に必要なメチオニンとリジンも植物性の食物から摂ることは難しいのです。

カルニチンの効果

カルニチンの一番の働きは、脂肪酸からのエネルギー産生です。カルニチンを摂取することで、体内の脂肪分解が促進されると考えられています。そのため、体重のコントロールに役立つとされています。

また乳幼児期には体を成長させるために必要不可欠な栄養素となります。

牛乳にはカルニチンが含まれているのですが、アレルギーのために牛乳を摂取できない場合もあります。アレルギー対策された粉ミルクには、カルニチンの添加が必要と考えられています。

カルニチンの効果

カルニチンとCLAとの違いは?

CLAとは共役リノール酸のことです。CLAは「体脂肪を減らす脂肪」と呼ばれることもあり、体重維持に役立つとされています。

カルニチンも脂肪燃焼に関わるためCLAと混同されることも多いのですが、全くの別物です。

カルニチンは記事の中でも述べてきたように、脂肪酸をミトコンドリアの中へ運ぶための栄養素です。

一方でCLAは、脂肪の分解や蓄積に関わる酵素の働きを調整する作用を持っています。

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燃料(脂肪酸)を焼却炉(ミトコンドリア)へ直接運んでくれるのがカルニチン。燃料を運ぶペースを調整し、その在庫も適切な量に保ってくれるのがCLAだと言えます。

カルニチンとCLAは、共に脂肪の代謝に関わる栄養素ですが働きは異なります。そのため、組み合わせて摂取することで効率よく体重コントロールを行うことができると考えられています。