コエンザイムQ10(CoQ10)が豊富な食品とは?含有量や摂取量を解説!

コエンザイムQ10(CoQ10)が豊富な食品とは?含有量で比較しました!

コエンザイムQ10はどのような食品に多く含まれているのでしょうか。
実はコエンザイムQ10の含有量は、日本食品標準成分表に記載されていません。そのため、特定の食品についてコエンザイムQ10の含有量を調べた研究から得られたデータをここでは記載します。

コエンザイムQ10は青魚や肉類に豊富に含まれる!

コエンザイムQ10はイワシなどの青魚に豊富に含まれています。
イワシにおけるコエンザイムQ10含有量は100gあたり6.4mgです。また代表的な青魚であるサバにも、100gあたり4.3mgのコエンザイムQ10が含まれています。

肉類も多くのコエンザイムQ10を含んでいます。豚肉が最も多く、100gあたり3.8mgです。その次に多いのが牛肉で、100gあたり3.1mg含まれています。鶏肉はやや少なく、100gあたり2.1gのコエンザイムQ10を含んでいます。

その他食品のコエンザイムQ10含有量

その他食品のコエンザイムQ10含有量
植物性食品では少ない傾向がありますが、ほうれんそうやブロッコリーは比較的多くコエンザイムQ10を含んでいます。ほうれんそうは100gあたり1.0mg、ブロッコリーは100gあたり0.9mgのコエンザイムQ10を含んでいます。

その他の食品では、鶏卵が100gあたり0.4mgのコエンザイムQ10を含んでいます。

脂を含む食品にはコエンザイムQ10が多い?

アボカドなど、脂質が多い食品にはコエンザイムQ10も比較的多く含まれています。コエンザイムQ10が脂溶性の高い成分であることが関係していると考えられます。

他にも脂質が多い食品である種実類も、コエンザイムQ10含有量が多いというデータがあります。
ピーナッツでは100gあたり2.7mg、ごまは100gあたり2.3mgのコエンザイムQ10を含んでいます。

コエンザイムQ10(CoQ10)の適切な摂取量とは?食べ物に換算した量も解説!

コエンザイムQ10の食事摂取基準は未策定です。しかし医薬品として摂取する場合の摂取基準量は、1日あたり30mgが上限とされています。

コエンザイムQ10を30㎎摂取するために必要な食品量は?

30mgのコエンザイムQ10を摂取するためには、イワシを470g摂取する必要があります。現実的な量ではありませんね。
一般的な食事から上限量のコエンザイムQ10を摂取することは難しいと考えらえます。

食事から摂取されるコエンザイムQ10の平均量は?

一般的な食事からのコエンザイムQ10摂取量は、1日あたり5mg程度と言われています。

コエンザイムQ10(CoQ10)はどんな人が意識して摂取すべき?注意点はある?

コエンザイムQ10の体内量は加齢とともに減少することが知られています。
そのため、高齢者は意識してとると良いでしょう。
また、コエンザイムQ10はエネルギーを作り出す手助けをするものです。最近元気がないと感じる方も意識して摂取してみてはいかがでしょうか。

薬を飲んでいる方は注意!

コエンザイムQ10は以下の医薬品との相互作用が報告されています。

  • 降圧薬(高血圧の薬)
  • 血糖降下薬(糖尿病の薬)
  • ワーファリン

その他でも、薬を飲んでいる方は医療機関などで相談されることをおすすめします。

過剰摂取の危険性は?

コエンザイムQ10は多量に摂取したとしても、大きな副作用は出にくいとされています。
しかし研究が十分に進んでいるわけではないため、注意が必要です。

サプリでコエンザイムQ10は効率的に摂取できるのか?

日本では「いわゆる健康食品」として、コエンザイムQ10の1日推奨量が30~300mgの製品が流通しています。米国においては、 サプリメントとして1日推奨量100~1200mg の製品が流通しています。

一般食品と比べると、いわゆる「健康食品」「サプリメント」に含まれるコエンザイムQ10の量は段に多いです。豊富と言われているイワシでも100gあたりのコエンザイムQ10含有量は6.4mgです。

含有量だけではなく、吸収率を考えましょう。

コエンザイムQ10は、含有量がそのまますべて吸収されるわけではありません。
コエンザイムQ10は脂溶性が高い、つまり脂に溶けて吸収される成分です。そのため脂質摂取の有無で吸収率は大きく変わってきます。脂質を含む魚や肉など、一般食品のほうが吸収率は良いと言えます。

吸収率を考える際には、溶解性(溶けやすさ)も大切です

市販されているコエンザイムQ10含有健康食品ついて、商品ごとの溶解性を研究した北海道薬科大学の論文があります。

論文によると、いくつかの商品ではラベルに表示されたコエンザイムQ10の量の3割~7割程度しか溶解しなかったとのことです。もちろん、それ以上の溶解性を示した商品もありました。しかし、一般消費者がそのような観点で商品を選択することは不可能だと言えます。

「溶解性が高い=吸収率がよい」ではない

「溶解性が高い=吸収率がよい」というわけでもありません。溶解しなければ吸収もされませんが、溶解したからと言って全てが吸収されるわけではないからです。

いちばん良い、コエンザイムQ10の摂取方法は?

食事などで脂質を摂取したあとで、溶解性の高いコエンザイムQ10含有食品を摂取することは効率的な摂取につながると考えられます。

しっかりと食事をとり、健康食品やサプリはあくまでも補助的なものとして利用することが大切です。