ブランディングやマーケティングに関する調査・アンケートを行いました

株式会社スタルジーでは、ブランディングやマーケティングに関するアンケートを行いました

株式会社スタルジーではオウンドメディアの運営、コンサルティングを行なっております。この度、弊社が担当している東証グロース市場に上場している広告代理店様の企画にて、本アンケートを取る運びとなりました。メーカーやブランド開発関係者の方などに少しでも本アンケートが参考になれば幸いです。

本アンケートでは選択回答形式や自由記入欄を用いて、消費者が商品を購入する際にブランディングやマーケティングをどの程度意識するのか等、メーカー担当者様や広告代理店様にとって有益となるアンケートを集計しました。

【調査概要】

  • 調査時期:2023年6月
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査地域:全国
  • 本アンケート対象者:日本全国の消費者

【ブランディングやマーケティングに関するアンケート 質問項目】

  1. あなたの性別を教えてください。
  2. あなたの年齢を教えてください。
  3. 同じ商品を何度もリピートして購入したことがありますか
  4. 3で「はい」と答えた方に質問です。リピートして商品やサービスを購入する理由となっているのは以下のどちらですか
  5. 企業の商品やサービスがとても気に入り、それらを知人に直接紹介したことがありますか
  6. 企業の商品やサービスがとても気に入り、それらをSNSに載せたことがありますか。(Instagramのストーリーに載せたりTwitterで商品について呟いたり、ブログなどに投稿することを含む)
  7. SNSでおすすめされていた商品を実際に買ったことがありますか
  8. 初めて買う商品の価格が同程度だった場合、CMなどでよく見る認知度の高い商品か、全く知らない商品どちらを購入しますか。
  9. 8で「CMなどでよく見る認知度の高い商品」を選んだ方に質問です。その理由を以下の選択肢から選んでください。
  10. 類似商品よりも高価格であるにも関わらず、ブランドのロゴやパッケージ、世界観に惹かれてその商品を購入したことがありますか
  11. あなたが商品やサービスを購入する時に、「価格」や「効果・効能・品質」以外で購入の決め手となる要素を教えてください(記述式)

アンケート全体回答者属性(有効回答数:200)

  • 男性:83名(41.0%)、女性:117名(59.0%)
  • 20代以下:29名(14.0%)、30代:62名(31.0%)、40代:62名(31.0%)、50代以上:47名(24.0%)
  • 3.同じ商品を何度もリピートして購入したことがありますか

    ブランディングやマーケティング戦略が正しく実行されているサービスや商品(プロダクト)は、消費者からリピート購入される可能性が高くなります。実際に、本アンケートに回答した188名(94.0%)の人がリピート購入した経験があります。

    4.3で「はい」と答えた方に質問です。リピートして商品やサービスを購入する理由となっているのは以下のどちらですか

    サービスや商品(プロダクト)をリピート購入した経験のある消費者の内、「価格」と「商品・サービスに対する信頼や愛着」どちらが購入理由として強いのか伺ってみたところ、「価格」と答えた方は76名(40.0%)、「商品・サービスに対する信頼や愛着」と答えた方が112名(60.0%)となりました。アンケート前のイメージでは、「価格」を理由にリピート購入を決める方のほうが多いと予想していましたが、消費者の方は自身が利用したいと思うブランドやサービスの信頼や愛着で購入を決める方のほうが多いことが分かりました。この結果から、単なる価格勝負だけではなく、ブランディング活動を重視して自社サービスや自社商品の世界観やストーリーなどをアピールしていくことが大切だと分かります。

    5.企業の商品やサービスがとても気に入り、それらを知人に直接紹介したことがありますか

    企業のブランディング・マーケティング担当者としては、自社サービス・商品の口コミや評判も気になるかと思います。実際に、消費者の方が気に入ったサービス・商品を知人に紹介することがあるのか聞いてみたところ、「はい」と答えた方は110名(55.0%)、「いいえ」と答えた方は90名(45.0%)と意外にも紹介したことがない人が多い結果となりました。思わず他者に紹介したくなるような仕組みを考えられると競合商品との差別化になる可能性が高いことが分かります。

    6.企業の商品やサービスがとても気に入り、それらをSNSに載せたことがありますか。(Instagramのストーリーに載せたりTwitterで商品について呟いたり、ブログなどに投稿することを含む)

    最近ではSNSのアカウントを持っている消費者がほとんどかと思います。そのようなデジタル環境下の中で、消費者の方々は自身のSNSに気に入ったサービスや商品を紹介することはあるのでしょうか。本設問で「はい」と答えた方は48名(24.0%)、「いいえ」と答えた方は152名(76.0%)という結果となりました。自身のSNSで気に入っている商品やサービスを紹介するハードルは知人に直接紹介するハードルよりも高いことが分かります。一方で、気軽さでいうとSNSで投稿するほうが難易度は低いはずため、SNSでバズる企画、SNSで紹介するとメリットがあるようなキャンペーンなどを企画することもブランデイング・マーケティング戦略として考えても良いかもしれません。

    7.SNSでおすすめされていた商品を実際に買ったことがありますか

    現代において、高齢者層を除いてはほとんどの消費者がSNSを1日に1回は見ているかと思います。そのような中で、SNSでおすすめされていた商品やサービスを実際に買ったことがあるのか質問してみたところ、「はい」と答えた方は99名(49.0%)、「いいえ」と答えた方は101名(51.0%)という結果になりました。気に入った商品やサービスを自分のSNSに投稿することはないけれど、他人のSNSでおすすめされていた商品やサービスを購入する方は約半数いるようなので少しギャップが生まれているようです。

    8.初めて買う商品の価格が同程度だった場合、CMなどでよく見る認知度の高い商品か、全く知らない商品どちらを購入しますか。

    CMやプロモーションといった広告がどの程度購買に繋がるのかを質問してみたところ、「CMなどでよく見る認知度の高い商品」と答えた方は184名(92.0%)、「全く知らない商品」と答えた方は16名(8.0%)とほとんどの方が広告などで認知度の高い商品を選ぶことが分かりました。初めての商品選びで競合商品ではなく自社商品を選んでもらうためには、ある程度のプロモーションコストを投下することをおすすめします。

    9.8で「CMなどでよく見る認知度の高い商品」を選んだ方に質問です。その理由を以下の選択肢から選んでください。

    広告と購買の関係性をもう少し深掘りしてみたところ、本設問に「ブランドのロゴやデザインが気に入ったから」と答えた方は14名(8.0%)、「そのブランドや企業に良いイメージを持っているから」と答えた方は101名(55.0%)、「CMなどの広告に惹かれたから」と答えた方は43名(23.0%)、「商品で謳われているキャッチコピーに共感したから」と答えた方は26名(14.0%)でした。消費者にどのようなイメージを受け取ってもらいたいのかというブランディングを意識した広告が最も効果が高いことが分かります。ブランドやロゴデザイン、キャッチコピーなどのクリエイティブに惹かれる方も一定数いることが分かり、広告は価格や機能のみならずブランディングやクリエイティブに工夫を入れると差別化要因となることが分かります。

    10.類似商品よりも高価格であるにも関わらず、ブランドのロゴやパッケージ、世界観に惹かれてその商品を購入したことがありますか

    本設問では、競合企業との競争に勝っていくためにブランディングやストーリーがどれだけ役立つか聞いてみました。「はい」と答えた方は99名(49.0%)で、「いいえ」と答えた方は101名(51.0%)でした。類似商品の購入を消費者は価格で決めていると思われがちですが、実際には価格のみならずその商品やサービスのクリエイティブやストーリーも見た上で選択していることが分かります。以上のことから、単なる価格勝負に目を向けるだけではなく、ブランドとしてどのようなことを伝えていきたいのか等のブランドアイデンティティをしっかり考えた上で、ブランディングを交えた広告・プロモーション戦略が重要であることが言えるでしょう。

    11.あなたが商品やサービスを購入する時に、「価格」や「効果・効能・品質」以外で購入の決め手となる要素を教えてください(記述式)

    最後の設問では、記述式でブランディングやマーケティングに関わる商品購入の決め手を伺いました。回答を見ると女性は特に「知人やSNSなどの口コミ」「パッケージのデザイン」「キャッチコピーに惹かれたか」「実店舗の店員の対応、店舗のPOPの内容」を意識している方が多く、男性は特に「テレビCMの印象や好感度、起用された芸能人」「ブランドのステータス」を意識する方が多いようでした。特に「パッケージのデザイン」に関しては性別で明らかな有意差があり、女性の方のコメントの約3〜4割がパッケージやデザインに言及したものでした。

    また、男女関係なく「安心感・信頼感のあるブランドか」というコメントも多数見受けられました。以上の結果から、商品やサービスのブランディングは一貫したものをきちんと考えた上で、クリエイティブやプロモーションに展開していくことで消費者に刺さることが分かります。

    協力会社:株式会社Birdman