お墓参り、檀家制度、お墓の在り方に関するアンケートを行いました

株式会社スタルジーでは、お墓参り、檀家制度、お墓の在り方に関するアンケートを行いました

【調査概要】

  • 調査時期:2023年7月
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査地域:全国
  • 本アンケート対象者:日本に在住の日本人の男女400名

【お墓参り、檀家制度、お墓の在り方に関するアンケート 質問項目】

  1. あなたの性別を教えてください。
  2. あなたの年齢を教えてください。
  3. 過去1年以内にお墓参りに行きましたか?
  4. 過去1年間でお墓参りに何回行きましたか?
  5. お墓参りに行かなかった理由を教えてください
  6. 都市部にある「屋内型納骨堂」を知っていましたか?
  7. 従来のお墓と屋内型納骨堂ではどっちの方が魅力的ですか?
  8. お墓は代々受け継いでいきたいですか?
  9. 自分の家に檀家さんがいるか知っていますか?
  10. 今後も積極的に檀家制度を利用していきたいと思いますか?
  11. 「お坊さん・僧侶・寺院の出張サービス」が増加していますが利用したいと思いますか?
  12. 11の質問で「はい」や「いいえ」と回答された理由は何ですか?
  13. お墓のスタイルで一番興味のあるものはどれですか?
  14. コロナ終息後も、新しいカタチとして非対面型のサービスを利用したいと思いますか?

アンケート全体回答者属性(有効回答数:400)

  • 男性:131名(33.0%)、女性:269名(67.0%)
  • 20代以下:66名(16.0%)、30代:158名(40.0%)、40代:111名(28.0%)、50代:49名(12.0%)、60代:16名(4.0%)
  • 3.過去1年以内にお墓参りに行きましたか?

    コロナが広まった2020年よりは2023年現在はコロナも収束傾向にあり、外出に対する意識に変化が生じていることも影響しているのか「はい」と回答された方が268名(67.0%)と7割近くを占めています。日本では、未だにお墓参りを大切にされていることが伺える結果となりました。

    4.3で「はい」と答えた方に質問です。過去1年間でお墓参りに何回行きましたか?

    過去一年間にお墓参りに行ったと回答した268名を対象に、過去1年間におけるお墓参りの頻度について調査しました。全体としては、8割強の方が1回、または2~3回程度となりましたが、中には10回以上の方もいらっしゃるなど、お墓参りの頻度には個人によって異なることが分かりました。

    5.3で「いいえ」と答えた方に質問です。お墓参りに行かなかった理由を教えてください

    1つ前の質問とは反対に、過去1年間にお墓参りに行かなかった方132名を対象にお墓参りに行かなかった理由をお伺いしました。一番多くの票が集まったのは「お墓が遠い・移動手段がない」という意見であり、やはりお墓の多くが墓地や霊園にあり、広いスペースが必要なため都心部から離れた場所にあることを示唆している印象を受けました。また、お墓参りに行く習慣がない方やコロナ禍という外的要因によりお墓参りを自粛されているという意見も多く挙がりました。多忙で行けないと回答された方が一定数いらっしゃいましたが、日々の生活が忙しく、かつお墓が遠いためお墓参りに行かなかったのか、都市の中心部にお墓がある場合でも忙しいときはお墓参りを控えるのか、などお墓の場所との関連性が気になりました。この点に関しては更に調査する余地がありそうです。

    6.近年、都市部に屋内でお骨を収められる納骨堂が普及しつつありますが「屋内型納骨堂」を知っていましたか?

    都市部にある屋内型納骨堂の知名度を調べました。昔に比べて最近は度々ニュースでも取り上げられるようになった影響もあるのか、知っていると回答された方が全体の65%(262名)という結果になりました。

    7.6ではいと答えた方に質問です。従来のお墓と屋内型納骨堂ではどっちの方が魅力的ですか?

    前の質問を発展させ、屋内型納骨堂を知っていると回答された方262名に従来のお墓(霊園や墓地にあるお墓)と比較して頂きました。175名の方が屋内型納骨堂の方をより好むということが分かり、お墓のあり方にも変化が生じているという印象を受けました。屋内型納骨堂により魅力を感じる要因としては、やはり従来のお墓が霊園や墓地が都心部から遠くにあることが多いという点を解消できることが挙げられそうです。他にも、屋内型納骨堂では屋内ということもあり、掃除、お供えの花や線香の用意が不要であったり、永代供養付きプランがあることも良い点になるのでしょうか。お墓のあり方は時代とともに変化していくことを感じられる回答結果でした。

    8. お墓は代々受け継いでいきたいですか?(自分の家族と同じお墓に入りたいですか?)

    結果からも約6割の方(231名)が家族と同じお墓に入りたいと考えていることが分かりました。先祖代々でお墓を保有している場合は受け継ぎたい方が多いかと思われますが、当初の予想に反して家族のお墓に入らず、自分用の新しいお墓が欲しいと回答されている方が半分弱である169名に上ることが明らかになりました。

    9. 自分の家に檀家さんがいるか知っていますか?

    1つ前の質問と関連して、この質問では檀家制度に対する認知度を調べるため質問を行いました。全体としては分からないと回答された方が177名で全体のおよそ半分(44%)を占めていましたが、年代別で分からないと回答した方の割合を調べると、年代間で檀家さんに対する認知度に差が生じていることが明らかになりました。例えば、自分の家に檀家さんがいるのか分からないと回答された方は20代以下では40名で、20代以下の全アンケート回答者が66名なのを踏まえると、20代以下のアンケート回答者全体の約6割の方が分からないと回答していることが分かります。しかし、30代ではこの割合が5割、40代では4割、50代では3割弱となっていることから、若年層になればなるほど檀家さんや檀家制度を知らない確率が高まることが証明されました。

    10. 9ではいと答えた方に質問です。今後も積極的に檀家制度を利用していきたいと思いますか?

    一つ前の質問で自分の家に檀家さんがいると回答された方128名を対象に、今後の継続的な檀家制度の利用について明らかにしたく、こちらの質問を行いました。結果は以下の通りで、檀家制度の利用を前向きに検討されている方は128名中42名と30%強にとどまり、今後は控えたいと回答された方が7割弱の86名となりました。

    11. 近年、気軽に供養を頼めることから、檀家制度に縛られず必要な時にお願いできる「お坊さん・僧侶・寺院の出張サービス」が増加していますが、利用したいと思いますか?

    コロナの影響もあり、テレビCMなどでも度々取り上げられ話題になりつつあるお坊さんの出張サービスに関して、消費者からの印象を調査したいことがこの質問の意図でした。檀家制度についての理解が若い世代になるにつれ浸透していないことや、檀家制度に対する意識に少しずつ変化が生じている中、63%(252名)の方が出張サービスの利用を検討しているということが分かり、やはり檀家離れが進んでいることを裏付ける結果になったと言えるでしょう。

    12. 11で「はい」や「いいえ」と回答された理由を記述して下さい(自由記述)

    この質問では、「お坊さん・僧侶・寺院の出張サービス」を利用したい、ないしは利用したくないと回答された理由をお聞きしました。自由記述型の質問ではありましたが、それぞれ多く挙げられた声を以下にまとめてみました。出張サービスを積極性に利用したい意見としてよくみられたのは「柔軟性」や「時代の変化」という点であり、古い伝統や文化に縛られず、社会の変化に合った新しいものを取り入れたいという考えをお持ちの方が多い印象を受けました。一方で「現在の檀家さんとの関係」「出張という響きに対する印象」「伝統や文化の重視」という点が出張サービスを利用したくない方の共通の意見でありました。古くからの伝統や文化の継承に関しては、今回の話題であるお墓やお墓参りの在り方以外にも、様々なトピックで考えさせられることであると感じています。個人の考え方には違いがありますし、誰もが納得できるようなカタチにすることは難しいのではないかと改めて実感しました。

    13. 時代とともに、お墓のスタイルも多様化しています。以下の中で一番興味のあるものはどれですか?

    時代の変化という観点からお墓や葬法の変化に対する意見を伺うため、こちらの質問を行いました。多様化したお墓や葬法の例として、有名であったり話題に挙げるものを今回取り上げ、それらの中でどれに一番惹かれるのかを調査しました。新しいお墓のスタイルとして選択肢に入れたものは以下の通りで、海洋散骨(遺骨を海洋に散布する葬法)、宇宙葬(遺骨や遺灰をカプセルに入れロケットで打ち上げる葬法)、手元供養(遺骨を小さい骨壺に入れたり、アクセサリーにする葬法)、樹木葬(遺骨を樹木の根本に埋葬したり、樹木や花を墓標とする葬法)の4つでした。どれも魅力を感じないという方もいらっしゃると考えたので、「どれも魅力を感じない(従来のものが良い)」という選択肢も入れアンケートを行いましたが、一番多くの票を集めたのは樹木葬で142名(全体の36%)、次に、どれも魅力を感じない(従来のお墓の方がよい)方が99名(25%)、海洋散骨の89名(全体の22%)となりました。樹木葬や海洋散骨に対して興味を持つ方も多くいらっしゃることから、お墓の多様化を前向きに受け入れている方が多いという印象を持ちました。

    14. コロナの影響でオンライン葬儀やオンライン墓参り、バーチャル霊園など非対面型も増えてきました。コロナ収束後も、新しいカタチとして非対面型のサービスを利用したいと思いますか?

    最後の質問として、コロナが収束しつつある2023年現在に関連した内容のものを選びました。コロナ禍においては、人との接触を控えることが重要視されてきましたが、コロナの広がりが収まりつつあるこれからの時代においても、オンライン葬儀・墓参り、バーチャル霊園など非対面型の需要があるのかを調査することが狙いでした。結果としては、お墓参りをする際の形式(対面であるか非対面であるか)には強いこだわりがない方が全体の半分を占めており(191名・48%)、対面か非対面かという点で差を感じない方が多くいらっしゃると感じました。しかし、以下の結果が示すように、コロナが収束した後は対面型に戻したいと回答されている方も全体の35%(140名)と一定数いることから、個人差があることが分かりました。