介護職を辞めたい理由は人間関係!体験談ではおばさんが悩みの種?

介護職の退職理由は「人間関係」が一番多い!

介護業界では、職場の人間関係に悩んでいる人が多くいます。

公益財団法人介護労働安定センターの『平成28年度 介護労働実態調査』によれば、介護業界の離職理由トップが「職場の人間関係に問題があったため」(23.9%)となっています。

参考 『平成28年度 介護労働実態調査』の結果公益財団法人介護労働安定センター

当サイトが実施したアンケートでも退職理由の第3位が人間関係でした。詳細は以下の記事をご覧ください。また当記事でも、アンケートに寄せられた人間関係の悩みについての体験談をご紹介します。

やってられない介護職から転職した体験談!辞めたいが辞めてよかったに!

業務内容の過酷さや勤務時間の長さが大変なことは容易に想像がつきますが、それを上回るほどですから人間関係はかなり深刻な悩みなのです。

仕事の大変さに加え、人間関係にも悩みがちな介護職では、就職してから短期間で辞めてしまう方もいます。こちらの記事では1日や1週間、1ヶ月など短期間で辞めてしまった方の体験談、その理由について解説しています。

介護職を1日、1週間で辞めた体験談、理由を集めました!

実際に働き始めるまで職場にはどんな人がいるか分からないため、人間関係の良し悪しは事前に判断することが極めて難しいです。また、うまくいかないと分かっても自分だけではどうにもならないことが多いので、解決しづらい問題といえるでしょう。

執筆者情報
株式会社スタルジーの代表の飯塚です。前職では介護業界の求人事業や人材紹介事業(どちらも業界トップクラスのシェア)を行っていた東証一部上場企業に務めておりましたので、介護業界の転職に関してはプロフェッショナルです。今までの経歴を活かして、介護職の方々のためになるこの記事を執筆しております。

介護職が人間関係で悩みやすい原因

業界の特徴によって、介護の現場では人間関係の悩みが生まれやすい構造にあります。

女性が多い職場である

厚生労働省の「介護労働の現状」によれば、介護業界における正規職員の男女比は男性が32.6%、女性が67.4%となっています。

圧倒的に女性が多い職場ですので、フロアには女性職員しかいないということも珍しくありません。グループ・派閥ができる傾向にあり、人間関係の歪みが生じやすいと言われています。

30代男性

女性が多いこともあり、人間関係の面で男性は居づらい環境です

人手不足である

人手不足で余裕がない環境で仕事をしていると、他人に強く当たってしまったり、だれかに責任が押し付けてしまったりします。

そのようなことが発端となって関係がギスギスしてしまうという意見が多くみられます。また、職員にストレスが溜まっている状態は利用者にとってもよくありません。

20代女性

人手が足りずイライラしてしまい、利用者さんへの態度も悪くなる時があります

以下の記事では介護職のストレスについて詳しく解説しています。

介護職のストレスが限界!精神疾患、精神を病んだ方の体験談も紹介

休みが少ない

人手不足にも通じますが、休憩時間や休日が十分に取れないとストレスが溜まってしまい、円滑なコミュニケーションを阻害する恐れがあります。

30代女性

忙しくていっぱいいっぱいです

相談できる人がいない

特に小規模な施設にありがちですが、人間関係に悩んだ際に相談できる人がおらず、八方塞がりになってしまうことがあります。

40代女性

人間関係で生きた心地がしないです

人間関係の悩みとなる人の特徴とは?体験談も紹介!

一口に人間関係が悪いといっても、職場全体の雰囲気が悪いといった場合と、特定の人に問題がある・相性が合わないといった場合があります。

前者の場合は、個人で対応することが難しいですが、後者の場合は、その人の特徴を把握して適切な対応をすることで関係を改善できることがあります。

ベテランのオバヘル(おばさんヘルバー)

特に悩みが多いのは、中高年の介護士、通称オバヘルとの関係です。昔の介護業界では、新人には厳しくする、少し目立つといじめるといった慣習があり、それを引き継いだままの方も多いのです。

特に以下のような不満が挙がります。

  • 一回の説明をしただけで業務をこなせるようになる前提で指示をしてくる
  • アドバイスを求めたり確認をしたりするとイラつく
  • 自分のやり方に沿っていないと文句をいう
  • 嫌味っぽい注意が多い

職場で一番のベテランであることも多いため誰も逆らえず、時には施設長でさえコントロールできていないこともあります。

20代女性

新人だからというだけで、中年の女性職員から意味のない嫌がらせや陰口、嘘の情報を流されたりとしんどかったです

対応策としては、相手を敬う姿勢を最大限に表現する、「教えてください」という下からの姿勢で接する、といったことが考えられます。

丁寧に接してもらう、頼りにされることに対しては、誰でも悪い感情は抱かないので、相手も好意を持って接するようになるはずです。またベテランであれば技術的に優れた面があるはずですから、自身のスキルアップにもつながります。

見下したような態度の看護師

医療行為を行うことができる看護師が配属された職場で働いている方も多いと思います。しかし、中には、介護士を下に見た態度で接してくる方もいるようです。

40代男性

介護、看護、理学療法士等各々の考え、主張が強く、また、管理職間での不仲が多すぎて部下は身動き取れない環境でした

こちらもベテランの方と同じように、教えてもらう姿勢で接することがおすすめです。介護資格の方とは異なる技術を持っているので、役に立つ知識を聞くことができます。

フロアマネージャーや主任、施設長

上司に関する悩みとしては、「現場のことを理解せずに指示をしてくる」「納得できないことで注意された」といったことが挙げられます。

この場合は同僚も同様も悩んでいるケースが多いので、上司のおかしい点を明らかにして多くの職員が不満を抱えていることを伝えましょう。

ただ実際にはそのような行動を取ることが難しいことが大半です。上司が間違っている点を同僚と共有するだけでも、うまく受け流すなどストレスを溜めない対応ができるようになります。

20代男性

人間関係、特にパワハラに悩んでいます。仕事でミスをした時など、「すげームカつく」「もういい」など、上司の感情にまかせて怒られることが多いです

後輩、新人

入れ替わりの多い介護業界では、新しく入所してくれた後輩はありがたい一方で、一刻も早く仕事を覚えてほしいという気持ちもあるはずです。

困ってしまうのは、以下のようなケースです。

  • 覚えが悪い
  • 頼んだことができない
  • ミスが多い

自分が近くにいる場合は、後輩のミスが自分の連帯責任にさせられてしますこともあります。無理して独り立ちさせようとせず上司にも相談して、十分なフォロー体制を整えるようにしましょう。

30代女性

スキルや仕事への意識に差があり、指導するのが難しい。厳しすぎると辞めてしまう人もいるので、大変です

休みが多くサボる同僚

パートナーとして一緒に仕事をしていても隙をみてはサボる、欠勤が多い、といった同僚がいた場合は大変です。

30代女性

とても意識の低い職員が一人いることが不満です。皆で協力していることを理解して、もう少し頑張って欲しいです

対応策としては、仕事を分担する、または自分がフォローする、といった方法が考えられます。

言い聞かせてしっかりやってくれるのであれば、前者の対応でも良いですが、なかなかうまくいかないでしょう。

その場合におすすめなのが後者の対応で、その人がいない前提で業務を行うのです。もちろん負担は大きくなりますが、余計な心配をせずに済みますし、何より健気に続けていると誰かが見てくれていて周りの評価からの上がっていくものです。

仕事観が合わない同僚

仕事のやり方、仕事観が合わない同僚との折り合いはつけにくいものです。よく挙がる例としては、利用者にどのように接するか、という問題です。

利用者をリスペクトする姿勢を優先して、さん付けで呼び、敬語で接することを良しとする人がいます。一方で、利用者と親しい関係を築くことが大事であるとして、あだ名で呼び合い、カジュアルな言葉遣いで接することを良しとする人もいます。

施設での方針が決まっておらず、各職員に任されている場合にはバラバラの対応になりがちです。

40代女性

考え方が違う同僚との人間関係が一番大変だした。皆それぞれに介護の仕方にこだわりがあるんです

どうしてもお互いの対応が気になるようであれば、一度仕事観について話し合う機会を設けてみることをおすすめします。相手の考えを理解することで、自分をは違うやり方を尊重できるようになり、気にならなくなる効果が期待できます。

介護職の人間関係を解決する方法

人間関係に悩んだ際の解決策についてまとめました。

相手との接し方に気をつける

問題を抱えている対象が一人であっても複数であっても、接し方によって関係悪化を防ぐ、または改善することができます。

まずは、適度に受け流す、できるだけ関わらないようにする、ということが重要です。

過剰に文句や愚痴を浴びせてきて内容に正当性がないのであれば、表面上は反省した態度を見せる、受け止めないようにするという態度がおすすめです。

また、話す機会が多い相手であれば、共感している態度を見せることも重要です。

自分に話しかけている時は、一緒に怒ってほしいのか、悲しんでほしいのか、を見極めてみましょう。同じ感情を共有することで、「この人は私の味方なんだ」と認識してくれます。

味方を探す

当人との関係改善が困難であれば、周囲で味方となってくれる人を探しましょう。

同じ悩みを持った同僚に相談して対応策を考える、上司に相談して注意を促してもらう、などの方法が考えられます。

介護職の人間関係の解決が難しそうな時には

人間関係について「解決には時間がかかりそう」「自分では改善することができない」「どう考えても相手に問題がある」といった場合は、その場から離れることが得策です。

環境を変える複数の方法について転職も含めて説明します。

異業種への転職をご希望の方は以下の記事がおすすめです。

介護職・介護士を辞めて異業種に転職できた体験談を紹介!

フロア、配属を変えてもらう

大きな施設であれば、フロアや配属を変えてもらうことで周囲の人間関係をガラッと変えることができます。

施設側としても退職されるよりも、施設内で移動して働き続けてくれた方がありがたいので、意外と前向きに検討してくれます。

他の介護施設に転職する

人間関係の悩みで転職してもいいのか、と思われるかもしれませんが、介護業界の転職理由において人間関係が多いことは冒頭で説明した通りですし、他の業界でも似た理由で転職する方は少なくありません。

また、介護職は次の職場を見つけやすいという特徴がありますので、検討する価値があるでしょう。

介護業界での転職を検討している方は以下の記事がおすすめです。

介護職の転職理由、志望動機の伝え方、介護士の転職先の選び方を解説

また過去に介護業界の転職で失敗した経験がある方は以下の記事が参考になるかと思います。

介護の転職で失敗しない・後悔しない秘訣を解説!体験談や事例も紹介

介護系の人材派遣会社に登録する

「他の介護施設に転職したとしてもまた人間関係で悩んでしまうかもしれない」と心配な方は、人材派遣会社に登録し、派遣社員というかたちで他の職場を探すという方法がおすすめです。

「やっぱり正社員じゃないと、、」と思う方が多いと思いますが、派遣社員としてスタートするメリットもあります。

まず、働き始めた職場が嫌だなと思った場合には、派遣期間で契約を終了できます。

また介護職の場合、派遣社員として働き始めても、正社員としての登用を望めば認めてくれることも多いです。

自分に合った職場を選ぶ自信がない方に向いている方法です。

他の業界に転職する

まだ20代、30代前半の方であれば、他の業界に転職することが十分可能であることを知っておきましょう。

介護職は人手不足のため、また戻りたくなったら戻ってこれるという特徴があります。「介護職が向いていないかも」「他の業界で働けるなら働いてみたいかも」とちょっとでも思っているならば、新しい職種にチャレンジしてみることをおすすめします。